登録/更新年月日:2009(平成21)年9月14日 |
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【定義】 物事(ものやできごと)の間のかかわりのこと。 【説明】 関係は物事(ものやできごと)の間のかかわりであるから、物事があれば関係は存在する。しかし、関係は目で見ることができない。関係の存在がわかるのは、まず物事を捉え、その間にかかわりがあるということが認められた時である。例えば、今ここにコーヒーカップに注がれたコーヒーがあるとしてみよう。この場合のコーヒーカップとコーヒーの関係は、それを捉える観点によって捉え方が違ってくるにちがいない。 われわれにみえるのは、コーヒーカップとそれに注がれたコーヒーだけである。両者の間にはかかわりがないかといえば、そのようなことはない。コーヒーカップの中にコーヒーがあるのをみて、われわれはいろいろな捉え方をするが、その1つに両者の間には「かかわり」があるとする捉え方がある。 ある人はコーヒーカップの中にコーヒーがあるというのを、「中にある」という関係で捉えるかもしれない。しかし、関係そのものを直接捉えることはできない。われわれは具体的な事象を通してそのような関係を捉えているのである。1、2…というような数は数字によって知ることができるにすぎず、ものを数えることによってその存在を知ることができるにすぎないのと同様に、関係もそれがあることを何らかの表出を通して間接的に知ることができるにすぎないのである。 このように、関係そのものは抽象的な存在であり、したがって関係の世界は抽象的な世界である。 そのような関係の発見法に決まったものがあるわけではないが、ごくー般的にいえば次のようになるであろう。 1.かかわりという観点から日常言語で事象間のかかわりをみつける。それは1つとは限らない。現実にはむしろ複雑なことが多いが、いろいろな捉え方をする必要があれば、それを列挙する。 例えば「カップの中にコーヒーが入っている」という日常言語での関係の捉え方はあいまいで、そこには様々な関係が含意されている。そのいずれをとるかは、問題解明のコンテクストによって決まってくるから、場合によってはそのすべてを検討して、その中のどれを取り上げるかを検討しなければならない。 2.日常言語で捉えたかかわりを、ある理論の観点で捉え直し、それをその理論言語で表す。関係については、記号論理学・集合論の関係の捉え方で表すことが出来るが、論理や集合の観点からの捉え方なので限界がある。そのため、添付資料に示した共立関係計算では、組合せ、順序、結合、包含を関係記号化して、それらで関係を定式化し、関係計算が出来るようにしてある。(ただし、添付資料では、容量に制約があるため、計算規則を削除してある。) br> 添付資料:共立関係計算 |
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参考文献 ・山本恒夫『関係計算の方法』筑波大学教育学系生涯学習学研究室、1997 |
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