登録/更新年月日:2006(平成18)年1月27日 |
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【定義】 地域資料を体系的にデジタル・アーカイブし、インターネットなどで情報発信すること。 【説明】 生涯学習では、地域文化や地域の生活による“「知」の伝承”が必要とされ、学校教育では、総合的な学習の時間において“地域資料の活用”の必要性が問われている。しかし、現在これらの地域の「知」が体系的にデジタル・アーカイブ化されていなく、今後これらの地域資料を体系的に収集し、ネットワークなどで情報発信すると同時に、その利活用を図ることが求められている。 例えば世界文化遺産である白川郷の合掌造りには、雪国の「知」が集積され、各地域の川の流域には、川を生かすの「知」がある。また、山間地域には、山を生かす「知」がある。このような地域の生活に中にある知恵や知見を発見し、アーカイブ化することは、知識と生活の総合化のプロセスとして重要である。 一般に、地域の生活は、時間の経過と共に周囲の状況は変化し、自分の知識、関心事などにも変化が起きているため、たった一つの地域素材でも後になってさまざまな「知」の発見が誘発される。そのために、地域素材は多ければ多いほどそうした「知」の発見の機会も増大し、自己の知識形成にも役立つ。 また、「20世紀の地域を21世紀に残そう」、「地域に学び,地域から伝えよう」と、地域資料をデジタル・アーカイブ化し共有化することは、50年後や100年後には貴重な資料となるはずである。さらに、その地域素材が、多くの人々の間で共有できるようになると、知ることの楽しみは個人的な楽しみの域を越えて、地域全体の文化形成、地域文化の未来永劫にわたる継承というさらに意義深い社会的共有の財産となる。 このような、地域資料のデジタル・アーカイブ化には、地域の人々の参加が必要となってくる。特に、地域の資料収集の情報化には、地域の実情に応じた活動が重要であり、地域の人々が身近な場で情報の整備を推進すべきである。このためには、いかに地域の人々が主体的に自分たちの学習資源として、収集・整理する組織が構成できるかが課題である。また、このような地域の人々が、学校、NPO、社会教育施設などとのコラボレーションを通じたデジタル・アーカイブ化活動を、生涯学習の一環として捉えることが大切となる。 br> |
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参考文献 井内慶次郎監修山本恒夫・浅井経子・伊藤康志編著 『生涯学習[eソサエティ]ハンドブック』、文憲堂、平成16年 |
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