生涯学習研究e事典
 
登録/更新年月日:2007(平成19)年2月1日
 
 

社会教育財政 (しゃかいきょういくざいせい)

キーワード : 財政、一般会計、地方教育費、社会教育費
山本裕一(やまもとゆういち)
2.国の予算(文部科学省一般会計歳出予算)
 
 
 
 
   平成19(2007)年度予算は、「平成19年度予算編成の基本方針」で示された今後5年間の新たな改革に向けた出発点となる重要な予算であり、これまでの財政健全化の努力を今後とも継続していくこととされ、引き続き、歳出全般にわたる徹底した見直しを行い、歳出の抑制と所管を超えた予算配分の重点化・効率化が実施された。
 平成19(2007)年度文部科学省所管予算(案)は、一般会計で5兆2,705億円であり、対前年度1,381億円、2.7%の増となっている。
 生涯学習政策局所管の予算では、「放課後子どもプラン」として68億2,000万円が計上されている。この「放課後子どもプラン」では、文部科学省の「放課後子ども教室推進事業」と厚生労働省の「放課後児童健全育成事業」(放課後児童クラブ)の両事業について、実施場所や運営方法をできる限り一元化し、教育委員会が主導して福祉部局と連携を図り、効率的・総合的な放課後対策を展開することとしている。本事業は原則として、全国の小学校区(2万小学校区)での実施を視野に、初年度となる19(2007)年度については1万小学校区分の実施に必要な経費が措置された。
 また、「地域の教育力の再生」として、地域住民がボランティア活動をはじめとする様々な活動や地域の課題等を解決する学習や取組みを通じて、住民同士の連帯感やきずなを深め、それにより地域の教育力の再生を図る「学びあい、支えあい」地域活性化推進事業を小学校区や自治会などを単位とした全国1,016箇所で実施することとしている(6億2,400万円)。
 さらに、「家庭の教育力の向上」として、「早寝早起き朝ごはん」国民運動の全国展開の推進をはじめとする「子どもの生活リズム向上プロジェクト」として2億4,200万円(対前年度85%増)、家庭の教育力の向上を図り、急速な少子化に対処するため、子育ての悩みや様々な課題・困難を抱える親等への情報提供・相談体制の充実やライフステージに応じた学習機会の提供、次世代の親となる若い世代が幼児やその親とふれあう機会や父親の家庭教育参加促進など、すべての親となる若い世代に対するきめ細かな家庭教育支援の取組みを推進することとして9億8,100万円の予算を計上している。
 
 
 
  参考文献
・文部科学省大臣官房「文部科学広報第86号」平成19年1月30日
 
 
 
 
 



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