生涯学習研究e事典
 
登録/更新年月日:2006(平成18)年9月11日
 
 

近江八幡市の地域家庭教育支援 (おうみはちまんしのちいきかていきょういくしえん)

support of community for home education in Omihachiman city
キーワード : 家庭教育、地域、公民館、子育て支援ネットワーク、大学との連携
安部耕作(あべこうさく)
2.子育て支援ネットワークの形成と学習機会の提供
 
 
 
 
  【子育て支援ネットワークの形成】
 「公民館等親子プレイステーション事業」では、地域の子育て支援ネットワークを形成することを目的として下記の事業を実施している。
(1)子育て支援交流事業
 身近な施設である公民館等を活用して、親同士の交流や、読み聞かせ、玩具づくりなどの親子のふれあいの場、子育て学習等を実施する事業である。近江八幡市の各公民館に配置された地域教育推進員が中心となり毎月1〜5回実施している。対象者は、妊娠期から就学前の子どもをもつ親とその子どもである。公民館での交流を楽しみにする参加者が増えて、公民館が子育て中の親子の居場所になりつつある。平成17年度は、人口約68,000人の近江八幡市において、子ども6,404人、大人5,983人、子育てサポーター1,545人の総数延べ13,932人が参加し、事業数は304回である。
(2)子育てサポーター、サポーターリーダーの配置・養成
 子育てサポーターは、教育委員会が子育てサポーター養成研修講座で養成して委嘱し、各公民館で活動している。平成17(2005)年度は、120人が委嘱されている。サポーターリーダーは、サポーター等が話し合ってサポーターの中から推薦した8名を教育長が委嘱し、平成17(2005)年度以降各公民館を拠点に活動している。
(3)家庭教育アドバイザーの委嘱
家庭教育アドバイザーは、専門的な知識や技能を有していると教育委員会が認める者に教育長が委嘱し、各公民館を拠点に活動している。平成17(2005)年度は、11人が委嘱されている。
(4)子育て支援ネットワーク協議会
 上記(1)、(2)および(3)の事業等の効果的な実施方法の検討や、関係機関・施設間の連絡・連携体制を図るため、近江八幡市子育て支援ネットワーク協議会を平成13年度に設置し、以後年3回開催している。同協議会は、近江八幡市の育児関係各課職員や家庭教育アドバイザー、各小学校区の子育て支援代表者、各育児支援団体の関係者等で組織されている。各構成員がそれぞれの事業の親への情報提供を協力しあったり、地域の特徴を活かした子育て交流支援事業を行うなど地域の育児関係者間の連携体制の構築に寄与している。
【学習機会の提供】
 文部科学省の補助事業である地域家庭教育支援総合推進事業として、子育てやしつけなどの家庭教育のあり方を見つめ直すため、より多くの親に働きかけ、家庭教育について考える機会を提供し、家庭教育力の再生を目的として「子育て学習講座開設事業」を実施している。近江八幡市子ども体験活動協議会が各幼稚園・小中学校PTAと連携して、親が参加しやすいようにPTAの行事等にあわせて市内の全幼稚園・小中学校で家庭教育講座を開催している。平成17年度は、近江八幡市の全21校園で130回の講座を開催し、10,020人が参加している。
 
 
 
  参考文献
・近江八幡市教育委員会生涯学習課編『平成17年度近江八幡市社会教育&公民館活動のまとめ』近江八幡市教育委員会生涯学習課、平成18(2006)年
 
 
 
 
 



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