登録/更新年月日:2006(平成18)年9月11日 |
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【経緯】 近江八幡市教育委員会生涯学習課と滋賀大学生涯学習教育研究センターは、共同研究により平成15(2003)年度に「近江八幡市民の子育て学習に関する調査」を実施し、調査結果を検討して平成16(2004)年度以降に下記の事業を連携して実施している。 【共同研究結果の事業化】 (1)個人学習・相互学習・集合学習の組み合わせによる学習支援 個人学習(本等で個人で学ぶ学習)、相互学習(参加者の交流を目的とする学習)、集合学習(講座などで学ぶ学習)の3つの学習方法はそれぞれ長所・短所があり、3つをバランスよく学習することでそれぞれの学習方法の短所を補って個人の生涯学習は豊かになるという仮説のもとで近江八幡市民が行う子育てに関する3つの学習方法の実態を調査した。 学習方法の実態とニーズは、ともに個人学習が最も多く、次いで集合学習、相互学習の順となっていた。個人学習のニーズが高いのに近江八幡市では個人学習支援事業が出来ていないことや、相互学習の実態とニーズが低いが、地域で育児支援をする仕組みを作る上で参加者の交流を目的とする相互学習は重要であるので、参加を疎外する要因を除去しながら相互学習を中心に個人学習と集合学習を学習するための機会を作る必要があるという課題が確認された。この結果を受けて下記の事業を実施した。 1)相互学習と個人学習の組み合わせによる学習機会の提供 相互学習の学習機会として実施している公民館等親子プレイステーション事業の子育て支援交流事業の開催場所である公民館に「わいわい意見箱」を置き、「子育てに活かせた本」、「リフレッシュ出来た本」、「子どもが喜んだ絵本」の3つのテーマについて参加者が紙に書いて「わいわい意見箱」に投函し、結果を冊子にまとめて参加者に配布した。相互学習参加者の個人学習を支援することでバランスよく子育て学習を行い、参加者の情報を冊子として配布することで相互学習への参加意欲を高めることを目的とした取組である。 2)相互学習と集合学習の組み合わせによる学習機会の提供 1)と同様に「わいわい意見箱」に「話を聞きたい講師・テーマ」について子育て支援交流事業参加者に紙に書いて投函してもらい、記載された講師やテーマの講演を企画することに取り組んだ。相互学習参加者の意見によって集合学習が企画されることで、相互学習への参加意欲を高め、相互学習と集合学習をバランスよく学ぶことを目的とした。しかし、参加者は身近な講師については情報を持たず、著名な講師についての情報しか持っていなかったため財政面等から講演を実施出来ず相互学習と集合学習の組み合わせは課題となっている。 (2)総合的育児情報の提供 「近江八幡市民の子育て学習に関する調査」では、行政の各育児関係課や育児関係機関が個別に育児情報を提供するのではなく、総合的な地域の子育て支援情報媒体を求める意見が多いことが確認された。その結果を受けて、子育てをする若い親に受け入れられやすいように大学生が総合的な子育て支援情報誌とホームページを作成するインターンシッププログラムを実施した。参加した16名の大学生は、「ハチピースタイル」という名称の親しみやすい総合的な育児情報誌とホームページを作成し、育児情報誌は発行部数が不足するほどの好評を得ている。 br> |
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参考文献 ・近江八幡市教育委員会・滋賀大学生涯学習教育研究センター編『近江八幡市民の子育て学習に関する調査』近江八幡市教育委員会生涯学習課、平成16(2004)年 ・近江八幡市教育委員会編『ハチピースタイル』近江八幡市教育委員会生涯学習課、平成17(2005)年 ※上記2つは、近江八幡市教育委員会生涯学習課のホームページに掲載している ・安部耕作「教育行政における大学資源の活用−地域家庭教育支援を事例として−」『日本生涯教育学会論集27』日本生涯教育学会、平成18(2006)年 |
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