登録/更新年月日:2006(平成18)年10月31日 |
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2)幼児期から少年期への移行期の遊び活動の特徴 〜「ごっこ遊び」と「鬼ごっこ」のバリエーション〜 幼児期から少年期にかけては,心身の成長発達が一層顕著になり,筋力を伴う遊びに加えて知的活動の伴う遊び活動が盛んになっていく。 この頃の特徴として,(1)「ごっこ遊びのバリエーション」が増加する、(2)年齢の上昇とともに「鬼ごっこのバリエーション」が増加していく,という2点が挙げられる。 ア)ごっこ遊びのバリエーション 「ままごと」や「ヒーローもの」に代表される「ごっこ遊び」は,幼児期から少年前期にかけて急激に様々なバリエーションが考案されていく。中には,テレビ・映画・漫画雑誌等の影響を強く受けているものも数多く,ごっこ遊びの種類を観察することは,当時の社会風潮やヒーロー・キャラクターなどの衰勢を反映しているともいえよう。そして,少年中期以降(9歳以降)になると,ごっこ遊びへの関心は急激に失われていく。 a. 3歳児が好む「ごっこ遊び」 ままごと,お店屋さんごっこ,幼稚園ごっこ,電車ごっこ,おうちごっこ,レストランごっこ,戦いごっこ,ウルトラマンごっこ,仮面ライダーアギトごっこ、など b. 4歳児が好む「ごっこ遊び」 ままごと,お店屋さんごっこ,幼稚園ごっこ,電車ごっこ,本屋さんごっこ,乗り物ごっこ,動物園ごっこ,織姫様ごっこ,ヒーローごっこ、など c. 5歳児が好む「ごっこ遊び」 ままごと,戦いごっこ,おかあさんごっこ,お買い物ごっこ,ケーキ屋さんごっこ,病院ごっこ,ピアノ教室ごっこ,恐竜ごっこ,ハム太郎ごっこ、など d. 6〜8歳児が好む『ごっこ遊び』 ままごと,ポケモンごっこ,セーラームーンごっこ,赤ちゃんごっこ、など e. 9〜12歳児が好む「ごっこ遊び」 ゾンビゲーム,買い物ごっこ,ハモネプごっこ、など イ)鬼ごっこのバリエーション 鬼ごっこが盛んになるのは3歳児・4歳児よりむしろ5歳児〜8歳児である。これは,屋外で駆け回ることが前提となる遊びである関係上,身体的成長に大きく起因しているものと考えられる。同時に,鬼ごっこに当てはめるルールもより複雑化していくことから,急激な知的発達が鬼ごっこのバリエーションを急激に増加させると考えてよかろう。 a. 3歳児が好む「鬼ごっこ」のバリエーション 鬼ごっこ,色おに,高おに、など b. 4歳児が好む「鬼ごっこ」 鬼ごっこ,色おに,高おに,へびおに、など c. 5歳児が好む「鬼ごっこ」 鬼ごっこ,色おに,氷おに,高おに,けいどろ(どろけい),へびおに、など d. 6〜8歳児が好む「鬼ごっこ」 鬼ごっこ,色おに,氷おに,高おに,けいどろ(どろけい),へびおに,田んぼの田,絵描きおに,さわりおに,花おに,ふやしおに,三角おに,影ふみおに,ばんざいおに,ジャングル氷おに、など e. 9〜12歳児が好む「鬼ごっこ」 おにごっこ,色おに,氷おに,高おに,けいどろ(どろけい),田んぼの田,三角おに,鬼っ子どん,ひょうたんおに、など br> |
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参考文献 ・遊び活動研究プロジェクト「発達課題と学習内容・遊び活動との関連についての調査研究」栃木県総合教育センター『平成12年度紀要第8号(1)』2000年3月。 ・中村正之「遊び活動が子どもの人間関係形成に果たす役割についての実証的研究」常磐大学コミュニティ振興学部『コミュニティ振興研究創刊号』2001年3月。 ・中村正之「年齢の上昇にともなう遊び活動の変化について」常磐大学コミュニティ振興学部『コミュニティ振興研究第3号』2003年3月。 |
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