登録/更新年月日:2006(平成18)年11月25日 |
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ア.定義 地域コミュニティを基盤として、コミュニティの様々な問題の解決に貢献するために、住民主体でスモール・ビジネスの形で営まれる事業のこと。個人のボランティア活動を継続的・安定的に実施していくために、ボランティア活動を基盤的に支えるための事業経営の側面を確立することが必要になる。これがいわゆるNPOの団体・活動であり、一定の料金を収受し、ボランティア活動を支える仕組みが確立されていく。 この形態がさらに発展してくると、コミュニティ・サービスが生まれることになる。ボランティア活動などの社会的な貢献活動を、地域的なビジネスの一種として捉えることにより、事業を効果的・効率的、組織的、安定的に継続することができるようになる。 イ.ねらい コミュニティ・ビジネスの一般的なメリットとして、地域の様々な問題点に関して、自ら解決のために活動を行うことを促進させ、住民に活動の適切な機会と場を与えるとともに、それらを通して、住民に地域コミュニティに対する責任感・当事者意識が醸成されることになるなど、地域コミュニティの活性化が促進されることが挙げられる。ビジネスの形をとることで、より機動的で効率的な事業運営が可能になると考えられている。また、このほか、ビジネスにより、地域に雇用が創出され、資金の循環が多少なりとも起きることなどを通じ、地域の経済的基盤の改善につながることなども挙げられる。 ウ.事例 特定非営利活動法人「ぬくもり福祉会たんぽぽ」は、20年ほど前、公民館女性講座修了生を母体に女性問題研究会「たんぽぽ」として発足し、男女平等、高齢化社会の福祉問題等の学習を続けてきたが、平成6(1994)年に市民互助型助け合いの会に発展し、さらに、平成11(1999)年に埼玉県初の認証を受け、以来、介護保険事業として居宅介護支援、日帰り介護、訪問介護を、有償サービスとして家事援助、移送、保育、配食の事業を行っている。 滋賀県長浜市の株式会社黒壁は、長浜市から30%出資を受けた、民間中心の第3セクターとして生まれ、歴史的建造物の保存と観光開発、ガラス工芸産業をベースとした事業展開をしてきた。こうした事業を住民主導で運営することにより収益を上げ、それにより美しい町並みの保存・整備を行うとともに、さらに、国内外の人々との交流、ガラスをテーマにした市民大学開催、小学生の課外授業の支援、海外のガラス職人との交流など地元に様々な還元をもたらしてきている。 長野県飯田市上久堅地区では、地域住民グループにより、市中心街で農産物の産直販売、あるいは地域特産品の企画・開発・販売(ワイン・日本酒・こんにゃく)などが行われている。 br> |
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参考文献 |
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