生涯学習研究e事典
 
登録/更新年月日:2008(平成20)年12月31日
 
 

大学コンソーシアム京都 (だいがくこんそーしあむきょうと)

The Consortium of Universities in Kyoto
キーワード : 単位互換制度、社会人のための単位取得、産官学の協働化、高大連携、リエゾン・オフィス
今西幸蔵(いまにしこうぞう)
1.大学コンソーシアム京都の沿革
  
 
 
 
  【定義】 
 財団法人大学コンソーシアム京都は、京都市周辺の私立大学を中心に、国立大学法人や財界団体も含めた55団体が加盟する組織で、大学間の単位互換、社会人のためのリカレント教育や産学連携などを主な事業とする。
【沿革と現状】
 財団法人化された大学コンソーシアム京都が発足したのは平成10(1998)年3月19日のことであるが、それより5年前の平成5(1993)年に京都市が「大学のまち・京都21プラン」を策定したことが発足の契機となっている。
 このように発足時から京都市のような行政、さらに京都商工会議所や京都経営者協会、社団法人京都経済同友会、社団法人京都工業会など産業界からの支援を受けており、産官学の協働化による大学エクステンション事業を実施してきている点に特徴がある。
 その後、平成6(1994)年に同志社大学新町校舎に「京都・大学センター」が発足し、このセンターで大学間の単位互換事業などの教学プロジェクト、社会人プロジェクトやインターネットを活用した情報提供事業などが始められている。この時点で既に京都府内の30を超える大学・短大がセンター加入の協定に参加していた。
 平成10(1998)年に財団法人大学コンソーシアム京都に改称されることによって現在の組織が誕生し、平成12(2000)年には事務局がJR京都駅西の「大学のまち交流センター(通称キャンパスプラザ京都)」に移転し、今日の発展につながった。
 また教育支援事業のほか、京都学生映画祭や芸術系大学作品展を実施し、平成15(2003)年からは京都学生祭典が始められ、平成17(2005)年には京都学術研究機構を設置している。
 こうした沿革を持つコンソーシアム京都であるが、学生・高校生・教職員・京都市民(社会人)・行政や産業界に向けての教育支援としての多彩な事業を運営している。単位互換事業や社会人のための単位取得支援事業(京−みやこ−カレッジ)のような教育事業のほかに、高大連携事業、広報活動事業、リエゾン・共同研究事業、高等教育研究推進事業や学生交流事業などを実施しているのである。
 大学コンソーシアム京都は、基本的には大学エクステンション事業の実施が目的であるが、各参加機関が集積している知識財産の相互活用により、大学と地域社会及び産業界との連携、大学相互のコーポラティブの具体化を目指しているのである。このことは、教育研究の向上だけでなく、地域社会や産業界への知識財産の還元を図るということであり、学術研究と高等教育の両面の発展が期待されることになり、結果として大学の存在意義を示す事業となっている。
 
 
 
  参考文献
・『UNIVERSITY CONSORTIUM』(財団法人大学コンソーシアム京都会報)第1号〜第33号
・『Information 2008』(財団法人大学コンソーシアム京都、2008年4月)
ほか
 
 
 
 
  



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