登録/更新年月日:2006(平成18)年11月3日 |
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イギリス(United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland, グレート・ブリテン及び北アイルランド連合王国)では、大学等高等教育機関(以下,大学等と略記)の正規課程教育に耐えうる学力に到達したい学習者のために設けられた原則1年制の準備教育課程が設けられている。それらの課程は一般に、イギリスにおける成人向け高等教育進学準備課程(Access to HE Programmes)と称される(ここでHEとはhigher education (高等教育)の略語)。大学等高等教育機関内に設けられる場合、ファウンデーション・コース(foundation course)、また継続教育カレッジ(further education college)等高等教育機関以外に設けられる場合、アクセス・コース(access course)と、国有版権のデータベース『コース・ディスカバー(Course Discover)』では定義している。成人向け高等教育進学準備課程の入学対象となる人の多くは、大学等入学のための基礎要件となる「資格(qualifications)」を取得できなかった成人たちであり、彼らの出身社会集団は、大学等進学志向が伝統的に低かった。アクセス・プログラムへの入学は、基本的に面接試験によって許可される。なお、入学を希望しても、学習での基礎的技能や習慣が十分に身に付いていない場合さらにその準備教育課程を設けている場合もある。 イギリスでは、大学等高等教育機関の入学者選考は、学力審査と面接による。社会人入試といった特別な種別分けはない(関連全国統計すら現在存在しない)。ただし、この学力審査に関して、受験生の属性によって違いがある。一般の受験者は、全国共通試験(イングランド・ウェールズ・北アイルランドは共通枠組みだが、スコットランドは別方式)を通常受け、その評定段階が判定対象になる。成人や留学生は、いわゆる予科にあたる課程でまず学び、その成績が判定対象として使用される。その成人向け課程が、成人向け高等教育進学準備課程(Access to HE Programmes)なのである。 br> |
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参考文献 ・柳田雅明「イギリスにおける成人のための高等教育入学準備課程」『日本生涯教育学会年報』22、2001年. ・柳田雅明『イギリスにおける「資格制度」の研究』 多賀出版, 2004年. |
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