登録/更新年月日:2006(平成18)年11月4日 |
|||||||||||||
|
|||||||||||||
|
|||||||||||||
「文化政策学」や「アートマネジメント(芸術運営学)」、或いは「文化経済学」の視点は、地方自治体による文化政策への関心の高まりとともに、芸術文化に対する公的支出が増加したことなどから、1990年代よりその必要性が唱え始められた。 これまで、芸術学、音楽学、演劇学といった芸術の専門分野別に、それ自体を研究対象とする研究は存在したが、芸術活動を一つの社会活動と見て、政策科学、経済学、心理学、社会学といった学問領域からアプローチする研究である。いわば、芸術文化を誰がどのように担っていくのかという、芸術支援の在り方への問いともいえる。 芸術活動は生産性の向上が著しく困難であり、経済的な自立が不可能であるといわれるが、公的機関が芸術文化に関与する場合、その性質上、価値の問題を含むため、一般的な行政事業・評価には馴染みにくい分野である。しかしながら、直接的間接的にかかわらず、公的資金を使用するという意味で、他の行政サービスと同様に、その合理的な根拠、方針・在り方などを検討する必要がある。 加えて、「文化の時代」「地方の時代」などの提唱から、地方自治体による芸術文化に対する公的支出は増加したものの、それらは主に文化施設の建設など、いわゆる「ハコモノ」に対して支出される場合が多く、実際の事業内容や運営というソフト面に対しては、必ずしも整備されているとはいえない状況であったことも、当該研究分野の必要性を生じさせた。 br> |
|||||||||||||
|
|||||||||||||
参考文献 ・永島茜「フランスにおける芸術教育の構造的枠組みに関する考察―国と地方の関係をめぐって―」『日仏教育学会年報』第10号(通巻31号)、2004年3月、pp.179-187. ・永島茜「フランスにおける学校参与音楽家―音楽普及の面からの位置づけ―」『季刊音楽文化の創造―音楽文化と生涯学習の総合情報・研究誌―』第36号、2005年3月、pp.70-73. ・永島茜「公的文化関与の理論及び制度的検討−フランスの文化に対する公役務の分析からー」『アートマネジメント研究』第7号、2006年、pp.16-26. |
|||||||||||||
『生涯学習研究e事典』の使用にあたっては、必ず使用許諾条件をご参照ください。 |
|||||||||||||
Copyright(c)2005,日本生涯教育学会.Allrights reserved. |