登録/更新年月日:2012(平成24)年12月29日 |
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(1) 課題解決支援サービス 課題解決支援サービスについては、一般に、行政支援、学校教育支援、子育て支援、ビジネス支援のほか、医療・健康情報や法律情報の提供が挙げられる。行政支援は地方分権が、学校教育支援や子育て支援は、子どもや青少年の育成の問題が背景となっている。ビジネス支援は、経済不況が背景で、菅谷明子によるニューヨーク公共図書館のレポートの影響が大きかった。医療・健康情報の提供は、高齢化社会による関心の高まり、法律情報の提供は、法律上のトラブルや裁判員制度による関心の高まりが契機となっている。 学校教育支援や子育て支援は、従来から広く行われており、中小規模の図書館でも取組が容易である。 課題解決支援サービスは、従来、貸出サービスの比重が高すぎたことから、生活や仕事に役立つ情報を提供することによって、サービスの幅を広げ、住民に必要とされる図書館をめざすものである。 これらに取り組む際には、第一に、地域の人々の調査研究に対するニーズの調査、第二に、行政部局や地域団体との連携協力体制の強化が必要になる。 (2)読書支援サービスと子どもの読書 課題解決支援サービスは、従来の貸出サービスと並行して提供されている。貸出サービスは、『これからの図書館像』では、特定の主題を意識せずに、読書を支援するサービスとして位置付けられている。 子どもの読書は、これとは区別して捉える必要がある。平成13(2001)年には「子どもの読書活動の推進に関する法律」が制定されて、子どもの成長に読書が不可欠であることが示され、平成17(2005)年には「文字・活字文化振興法」が制定されて、文字・活字文化が豊かな人間性の涵養と健全な民主主義の発達に欠くことのできないことが示された。 この結果、この10年間、学校や地域で子どもの読書推進に向けて様々な取り組みが行われてきた。子どもの読書は、「子育て」の観点から捉えることによって、「子育て支援」「学校教育支援」の一環となり、課題解決支援の一環としても位置付けられている。 br> |
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参考文献 ・鈴木 良雄、春田和男、佐藤 容子、前澤慎也、杉原浩子、薬袋秀樹「地域振興と生涯学習−公共図書館の場合」『日本生涯教育学会年報』31、2010、65-82頁 ・菅谷明子「進化するニューヨーク公共図書館(ルポ)」『中央公論』114-8、1999、270-281頁 |
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