登録/更新年月日:2012(平成24)年4月2日 |
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フランスは、国をはじめ地方公共団体等が主体的に文化芸術分野に対する関与(intervention publique)を行っている。文化芸術の各分野のうち音楽は、それまでの芸術音楽(クラシック音楽)を中心とする公的支援に加え1980年代からは、ジャズ、ヒップホップ、レゲエなどのポピュラー音楽に対しても施策が講じられている。 教育の面では、日本ではほとんどを文部科学省が所掌事務としているが、フランスの場合は、主に義務教育に関する部分は国民教育省が担っているものの、各省庁が専門教育機関を擁している。音楽については、文化省が音楽学校の体系を管轄しているのをはじめとして、その他には国民教育省等が社会教育や文化活動の面で関わっている。音楽学校の体系では、専門教育機関として国公立の音楽院が全国に組織されている。これは文化省が管轄するもので、2008年の時点で段階順に市町村立音楽院(約225校)、県立音楽院(101校)、地域圏立音楽院(36校)、国立高等音楽院(2校)がある 。これらの音楽院では、器楽や声楽のレッスンやソルフェージュなど芸術音楽を中心としつつも、ジャズやコンピュータを使った音楽についても実施している所もある。また地域の学校と連携して、学校の授業の枠組みでレッスンを受けることができる制度もある。 音楽の専門教育機関とはいえ、将来音楽家になることを前提とした教育が行われるのは、地域圏立音楽院の段階からであり、それまでの段階にある音楽院では、職業音楽家になることを前提とはしておらず、生涯学習機関として捉えることもできる。 br> |
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参考文献 ・永島茜『現代フランスの音楽事情』大学教育出版、2010年 |
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