生涯学習研究e事典
 
登録/更新年月日:2008(平成20)年1月1日
 
 

地域課題とネットコミュニティ (ちいきかだいとねっとこみゅにてぃ)

キーワード : 地域課題、ネットコミュニティ、インターネット、掲示板、協働
桜庭望(さくらばのぞむ)
3.事例
  
 
 
 
   地域課題に取り組むネットコミュニティとしては、
1.掲示板、ブログ等によるもの
(1)個人、自主的グループが運営するもの
(2)地域のプロバイダー・企業などが運営するもの
(3)行政が運営するもの
2.SNS(ソーシャルネットワークサービス)によるもの
(1)大手SNS内のコミュニティ
(2)行政や組織・機関が提供するもの
3.メーリングリストによるもの
4.その他の手段によるもの
に大別される。
【説明】
1.掲示板、ブログ等によるもの
(1)個人、自主的グループが運営するもの
 無料あるいは有料掲示板を利用し、地域活動グループのリーダーやグループ員が運営するものがある。また、大手の無料ブログを利用することにより、簡単に情報発信が可能となり、コメントやトラックバック機能によって、他のブログとのリンクなどが行われている。
(2)地域のプロバイダー・企業などが運営するもの
 特定地域をサービス対象にしているプロバイダーには、地域に特化した掲示板を設置していることが多い。また、大手ポータルサービスにも、各県や地域別の掲示板が設置されているが、地域課題に供せられている場合は多くない。
(3)行政が運営するもの
 セキュリティ管理の面から行政が運営するものは、インターネット普及当初より多くはなっていないが、双方向性に対する規制を設けた広報的な掲示板や、ブログを利用したものがみられる。
2.SNS(ソーシャルネットワークサービス)によるもの
(1)大手SNS内のコミュニティ
 会員が数百万人を越える国内SNSには、県別・地域別・市町村別(在住者、出身者)、最寄の駅別のコミュニティが多数存在し、地域でボランティアを始めようと個人が立ち上げたコミュニティや、NPO参加メンバーのコミュニティなどを通じて、有益な情報共有が行われている。
(2)行政や組織・機関が提供するもの
 熊本県八代市が平成16(2004)年に最初にSNSを導入し、平成17(2005)年末から東京都千代田区と新潟県長岡市で、総務省による実証実験が行われた。ネットワーク参加者が自主的に地域づくりへ取り組む場の提供が行われている。
 SNSは特定の目的で参加者を募ることが可能であり、地域のNPOや企業が運営するSNSが存在する。個人でシステムを立ち上げることも可能である。
3.メーリングリストによるもの
 前述のコアラのメーリングリストのように地域に特化したメーリングリストの他、様々なプロジェクトを目的としてメーリングリストが立ち上げられており、それぞれの管理者によって運営されている。
4.その他の手段によるもの
 上述のツールに加えて相互交流を行うチャット、インスタントメッセンジャーなどのツールがあり、一対一や、多数のメンバー間による情報共有が可能である。
 
 
 
  参考文献
 
 
 
 
  



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