生涯学習研究e事典
 
登録/更新年月日:2011(平成23)年1月1日
 
 

学・社・民の融合による教育の推進 (がく・しゃ・みんのゆうごうによるきょういくのすいしん)

キーワード : 学・社・民の融合、生きる力、教育振興基本計画、地域教育コーディネーター、生涯学習主任
真柄正幸(まがらまさゆき)
3.新潟市立万代長嶺小学校における実践事例
  
 
 
 
   ここでは、新潟市立万代長嶺小学校の「学・社・民の融合による教育」の実践を紹介する。
1)生涯学習主任の配置
 当校では、学校と地域との窓口となる教員を「生涯学習主任」として校務分掌に位置付けている。生涯学習主任の役割は、「教育活動において保護者や地域住民等との連携が必要な事項を整理し、学校からの依頼・要望事項を取りまとめて一元化する」、「学校に対する地域住民等からの意見や要望等の窓口となる」、「学校で依頼した地域指導者名簿を作成して、その活用を図る」、「学校目標達成のために地域との連携による効果的な教育活動を開発する」、「地域教育コーディネーターと密接に連絡を取り合い、学校と地域間で情報を共有するように努める」などである。生涯学習主任の配置により、学校内の窓口が一本化され、市教育委員会が学校に配置している地域教育コーディネーターとの連携が一層深まっている。両者で企画・実施したものとして、「地域理解のための教職員研修の企画・実施」、「地域の達人クラブを設立し、地域人材に学ぶクラブ活動の開発・実施」、「水泳が苦手な児童を対象としたスキルアップ水泳」などがある。
2)教職員を対象にした研修
 「学・社・民の融合による教育」を推進するためには、教職員の理解が必要となる。そこで、管理職や生涯学習主任が講師となり「教育基本法改正の内容」、「生涯学習の理念」、「小学校教育と生涯学習の関係」、「教育ビジョンと学・社・民の融合」等をテーマにして、校内で研修を行っている。
3)公民館・図書館との連携事業
 平成19(2007)年度から公民館主催事業の「児童期の家庭教育学級」を午前の授業時間帯に学校を会場にして実施している。休憩時間に参加者と児童がかかわる場面も多く見られ、児童の様子や学校の教育活動を理解していただくよい機会となっている。また、平成21(2009)年度から、中央図書館との連携事業として絵本の読み聞かせやアニマシオンを開催している。
4)特色ある教育活動の創造
 当校の学区には、日本で一番長い川の信濃川と日本の橋で二番目に重要文化財に指定された萬代橋がある。そこで、学校の特色ある活動として全学年で信濃川と萬代橋を取り上げた教育活動を展開している。また、ふるさと新潟を理解する教育活動として、第4学年のスキー教室、第5学年の学校田での農業学習を行っている。これらの教育活動では、保護者を始め、地域住民、行政、関係団体など、多くの方々から協力を頂いている。
5)地域コミュニティ協議会との連携
 地域コミュニティ協議会との関係では、児童の安心・安全に関する活動として、登録者80名以上の地域住民が児童の登・下校の安全を確保しようと見守っている。平成19(2007)年度には、文部科学省委託「地域ぐるみの学校安全体制整備推進事業」で中学校区がモデル地域の指定を受けるなど、地域全体で児童生徒の安心・安全を確保するための活動を活発に行っている。
 
 
 
  参考文献
 
 
 
 
  



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