登録/更新年月日:2015(平成27)年12月11日 |
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1)学習指導要領における社会教育施設への言及 今日、次期学習指導要領改訂(小学校:平成32(2020)年実施、中学校:平成33(2021)年実施、高等学校:平成34(2022)年実施)に向けて活発な議論が展開されている。公職選挙法改正により選挙権年齢が18歳以上に引き上げられたことに伴う主権者教育の充実、主体的・協働的な課題解決的な学びであるアクティブ・ラーニングの充実が論点となっている。 学習指導要領は、小学校・中学校・高等学校・中等教育学校・特別支援学校等の教育課程の基準となるものであるが、社会教育との関わりも明記されており、看過できない。 例えば、高等学校学習指導要領(平成21(2009)年)には、部活動の在り方に関して「社会教育施設や社会教育関係団体等の各種団体との連携などの運営上の工夫を行うようにすること」(総則)、「博物館や資料館の調査・見学などを取り入れるよう工夫すること」(地理歴史)、「博物館などと積極的に連携、協力を図るようにすること」(理科)、「社会教育施設、地域の文化財等の活用を図ったり、地域の人材の協力を求めたりすること」(芸術)、「公民館、図書館、博物館等の社会教育施設や社会教育関係団体等の各種団体との連携、地域の教材や学習環境の積極的な活用などの工夫を行うこと」(総合的な学習の時間)、「社会教育施設等の活用などを工夫すること」(特別活動)等の記述がある。 2)社会教育施設の現況 文部科学省「平成23年度社会教育調査報告書」で社会教育施設数を確認すると、主な施設として、公民館15399館、図書館3274館、博物館1262館、青少年教育施設1048施設となっている。これは、文部科学省「平成27年度学校基本調査」の学校数(小学校20601校、中学校10484校、高等学校4939校)と比較しても、決して少なくなく、1中学校区に公民館が1館以上所在する計算となり、比較的身近な施設であると捉えることができる。 これに関連して、毎年実施されている全国学力・学習状況調査の学校対象調査には設問「調査対象児童生徒に対して、前年度までに、博物館や科学館、図書館を活用した授業を行いましたか」があり、その活用状況が示されている。平成27(2015)年度調査の結果を見ると、「よく行った」と「どちらかといえば、行った」の合計が、小学校調査36.5%、中学校調査16.4%となっている。しかし、対象が小学校・中学校に限定されており高等学校等の活用の実態がわからない。また、具体的にどの教科・領域で、どの社会教育施設をどの程度活用しているのかまでは明らかにされていない。これらの課題を明らかにすべく、試行的調査を実施した。 3)調査方法・内容 平成25(2013)年8月から11月にかけて、岐阜県内の社会教育施設425施設(公民館306館、図書館71館、博物館23館、青少年教育施設25施設)を対象に質問紙調査を行い、325施設から回答を得た(回収率76.5%)。主な内容は、小学校・中学校・高等学校別の学校教育(特に特別活動・部活動)における社会教育施設の利用状況、社会教育施設と児童生徒の関わり等である。 br> |
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参考文献 |
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