登録/更新年月日:2014(平成26)年12月25日 |
|||||||||||||
|
|||||||||||||
|
|||||||||||||
【成果】 学校支援地域本部事業の学校側から見た成果は、近江八幡市教育委員会が平成26(2014)年11月5日に各小中学校15校に対して行った調査結果によれば、「様々な体験や経験の場が広がった」(回答学校数15。以下、()内数値は回答学校数)、「地域住民との相互理解につながった」(15)、「地域の自然・文化・歴史などに関する学びが広がった」(14)、「開かれた学校づくりにつながった」(14)、「地域の方と顔見知りになった」(12)、「きめ細かな授業づくりにつながった」(9)、「安心して学べる学習環境づくりにつながった」(5)、「子どもと向き合う時間が増えた」(2)の順に多い。学校支援地域本部事業によって、学びが広がったり、地域との関係が深まったと考える学校が多い。地域ボランティアの支援を得ることにより、家庭科のミシンの授業などで地域ボランティアが授業に遅れがちな児童一人ひとりを支援するといったきめ細かい授業づくりにつながっていると考える学校も多い。一方で、学校支援地域本部事業が当初ねらいとした教員の負担軽減を図ることにより教員が子どもと向き合う時間を増やす効果があったと考える学校は少ない。 学校支援地域コーディネーターが果たす役割の成果については、各小中学校の回答は、「地域ボランティアの人材発掘」(15)、「地域ボランティアとの円滑な打ち合わせ」(12)、「学校教員との円滑な打ち合わせ」(10)、「学校ニーズの適切な把握」(10)、「学校支援活動の計画的な実施」(10)、「本事業の総合的な推進役」(10)、「地域各団体等とのパイプ役」(10)、「幅広い広報活動」(4)の順となっている。 学校支援地域本部事業の生涯学習の視点から見た成果は、地域の人材が地域ボランティアとして、これまで学んできたことや培ってきたことを学校支援という形で生涯学習成果を活用することにつながり、それが地域の人々の自己有用感や生きがい等になっていることである。 学校・家庭・地域の連携という視点から見た成果は、地域の人材が地域ボランティアという形で学校とつながることができたことである。多くの地域ボランティアが「学校支援地域本部事業によって学校にボランティアとして入る大義名分ができた」と述べている。児童・生徒が家庭で地域ボランティアのことを話したり、学級通信等によって学校支援地域本部事業の取組みを家庭や地域に情報発信することで、児童・生徒の家庭や地域も学校と地域の連携を実感している。ほとんどの市立幼稚園・小中学校が学校支援地域本部事業を実施することによって、学校・家庭・地域がつながって、学校・家庭・地域が連携して地域全体で学校を支援していこうという機運が醸成されている。 br> |
|||||||||||||
|
|||||||||||||
参考文献 ・安部耕作「持続可能性に視点を置いた生涯学習の推進−滋賀県近江八幡市の学校支援地域本部事業を軸とした事例−」『生涯生涯教育学会年報第34号』日本生涯教育学会、平成25年 |
|||||||||||||
『生涯学習研究e事典』の使用にあたっては、必ず使用許諾条件をご参照ください。 |
|||||||||||||
Copyright(c)2005,日本生涯教育学会.Allrights reserved. |