生涯学習研究e事典
 
登録/更新年月日:2008(平成20)年12月31日
 
 

子どもの学校外活動 (こどものがっこうがいかつどう)

キーワード : 学校週五日制、生涯学習体系への移行、生活体験、自然体験、遊び
綾牧子(あやまきこ)
2.「学校外活動」の具体的内容
 
 
 
 
  【平成6(1994)年】
・社会の変化に応じた新しい学校運営等に関する調査研究協力者会議 報告「社会の変化に対応した新しい学校運営の在り方について」(文部省)
 学校週五日制は、平成7年4月から休業日が月2回に拡充されたが、それに先立ってこの報告書が出された。国民世論として「学校週五日制は次第に肯定的な意見が増えてきた」とした上で、「学校週五日制の円滑な実施のためには、なお一層、子供の学校外活動の機会や場の整備などの条件整備に積極的に取り組む」ことが必要とされている。
・「学校週五日制の実施について」(文部省初等中等局長・生涯学習局長通知)
 「学校外活動の充実」として、休業日等において、「児童等が主体的に活動することができるよう、様々な活動の場や機会の提供などの条件整備に積極的に取り組むこと」が通知されている。
【平成7(1995)年】
・「国立青年の家・少年自然の家の改善について−より魅力的な施設に生まれ変わるために−」(報告)(国立青年の家・少年自然の家のあり方に関する調査研究協力者会議)
 青少年の様々な問題の要因として、体験活動の不足をあげている。今後の学校外活動の充実の重要性と、青少年の自主性を育てるための青少年教育施設の在り方について、述べられている。
【平成8(1996)年】
・第二期生涯学習審議会「地域における生涯学習機会の充実方策について」
 「地域住民のニーズに応える社会教育・文化・スポーツ施設」の項目で、「多様化・高度化する学習ニーズの対応」として、「学校週五日制の実施を契機に、地域社会における学校外教育活動充実の拠点となるこれらの施設には大きな期待が寄せられており、子供たちの利用に配慮した活動が行われることが必要」と提言されている。
・第15期中教審答申「21世紀を展望した我が国の教育の在り方について(第一次答申)」
 「地域社会における教育の具体的な充実方策」の「活動の場の充実」として、「遊び場の確保」が第一にあげられている。
【平成9(1997)年】
・「青少年対策推進要綱」(青少年対策推進会議申し合わせ)
 地域における青少年の健全育成活動や勤労青少年の福祉を推進する活動を推進するため、各種の事業を充実する。特に学校外活動においては、異年齢集団での遊びや活動などを促進することが述べられている。
【平成10(1998)年】
・第16期中教審 中間報告「新しい時代を拓く心を育てるために−次世代を育てる心を失う危機−」
 「地域社会の力を生かそう」の中で、以下の事柄等が提言されている。
1)異年齢の中で、子どもたちに豊で多彩な体験の機会を与えること。
2)学校は、学校外活動に関する情報提供を行い、参加を奨励すること。
3)コンビニや郵便局等の身近な生活拠点を活用し、子どもの学校外活動に関する情報を提供すること。
・教育改革プログラム(主要事項)
 主要事項の一つに「心の教育を充実する」があげられた。その中で、子どもの体験機会を充実するための方策が述べられている。学校外活動の充実として、「社会教育団体、ボランティア関係団体、野外活動団体等と連携・協力して、子どもがボランティア活動に参加する機会を拡充」し、「異年齢の子ども同士が長期にわたって自然の中で野外活動等を行い切磋琢磨するプログラムを充実」することがあげられている。
 
 
 
  参考文献
 
 
 
 
 



『生涯学習研究e事典』の使用にあたっては、必ず使用許諾条件をご参照ください。
<トップページへ戻る
 
       
Copyright(c)2005,日本生涯教育学会.Allrights reserved.