登録/更新年月日:2006(平成18)年10月27日 |
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【環境学習支援士とは】 「環境学習支援士」は、単に環境問題に関する専門的な知識を有する人材ではなく、学校や地域にあって、自ら先頭に立ち、適切な指導・助言を行いながら、環境問題の解決に取り組むことができるリーダーである。 【「環境学習支援士」養成プログラムとは】 琵琶湖を抱える滋賀県に立地する滋賀大学の学部学生・大学院生はもとより、現職教員・社会人にも開かれたプログラムであり、環境教育・環境学習を支援する優秀な指導者の育成を目指すものである。このプログラムの修了者には、厳格な審査を経た後に、全国に先駆けて「環境学習支援士」という資格を与える。 【環境学習の指導者養成の必要】 「環境創造県」滋賀のみならず全国的に、学校や地域において環境問題の解決に取り組むリーダーの養成が重要な課題となっている。こうしたリーダー養成のためには、体系的組織的な学習機会の整備が不可欠である。 滋賀大学では、これまで学生に対する環境教育の充実(環境教育課程、環境教育専修の設置、環境教育関連科目の充実)をはかるとともに、滋賀県教育委員会などと共同で開発した「淡海生涯カレッジ」の開設、社会人の入学枠の確保、環境教育関連の授業をはじめとする正規の授業の社会人への開放等、社会人のための学習機会の整備をはかってきた。 とりわけ「淡海生涯カレッジ」は、滋賀大学生涯学習教育研究センターが、地域の公民館や高等学校等と協力して、従来の生涯学習のイメージを超える体系的な学習機会を与えようという学習プログラムであり、大学と地域のパートナーシップモデルとしても、全国的に高い評価を受けている。平成18(2006)年度現在、滋賀県下には5校(大津校、彦根校、長浜校、草津校、湖南校)のカレッジが開校されており、それらのうち、滋賀大学は「大津校」と「草津校」の企画・運営に関わっている。これまで、カレッジ全体では1405名が受講し、そのうち888名が修了証を手にしている。そしてカレッジ修了後、彼らは様々な形でその学習成果を生かしている。 しかし一方で、修了者がカレッジでの学習をさらに深めたいと思っても、なかなか思うような学習機会に巡り会えず、結果として2度、3度とカレッジを受講し続ける人の数も増えてきた。そして彼らからは、さらに高度な学習機会を求める声が多く聞かれるようになってきた。 そこで、こうした市民のニーズに応え、実践力豊かな環境教育・環境学習のリーダーを養成するために、「環境学習支援士」養成プログラムという、大学の知的資源を生かした新たな学習プログラムの開発に取り組むことにした。 br> |
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参考文献 ・神部純一「成人の体系的学習支援システムに関する研究−淡海生涯カレッジの開発とその成果−」日本生涯教育学会編『生涯学習の施策と環境の総点検(日本生涯教育学会年報第18号)』日本生涯教育学会、1997年、pp.137-155。 ・神部純一「環境学習支援士に関する市民ニーズ調査ー淡海生涯カレッジ修了生を対象としてー」『滋賀大学生涯学習教育研究センター年報2005』滋賀大学生涯学習教育研究センター、2006年、pp.27-68。 ・神部純一「大学の地域貢献に関する研究ー「環境学習支援士」養成プログラムの開発と課題ー」『日本生涯教育学会論集27』日本生涯教育学会、2006年、pp.11-20。 |
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