登録/更新年月日:2016(平成28)年12月16日 |
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平成23(2011)年に発生した東日本大震災以降、学校における防災教育のさらなる充実が求められるようになり、学校安全や防災教育をキーワードとして、文部科学省や中央教育審議会からそれらに関するさまざまな報告書が出されたり答申の中でふれられたりしている。さらに、平成28(2016)年4月には熊本地震が発生し、震度7を2度にわたって観測するという気象庁震度階級制定以後初めてという記録的な災害となった。今後も起こりうる地震、台風などの自然災害に向けて、家庭、学校、地域には、それぞれの立場で、防災をすすめていくことが求められている。 さて、学校教育における防災教育は学校安全・安全教育・災害安全・防災教育という枠組みの中に位置づけられている。しかしながら、災害は地震、津波、風水(雪)などの自然災害と火災や原子力災害などの人災に分けられ、防災教育を実施する際には、学校を中心とした地域ごとの特徴をふまえた取り組みが行われることになっており、その内容は多岐にわたる。 次に、防災教育は、特別活動や総合的な学習の時間において、主に学校行事の健康安全・体育的行事に属する避難訓練、防災訓練などで実践されている。こういった防災教育に関する活動は、防災教育活動と呼ばれ、多くの学校では、年に1回程度、災害を想定した避難訓練などを中心に防災教育活動を実施している。そこでは、体験を通して子どもたちが災害時に冷静かつ迅速に対処できる力を身に付けることを目指しているが、それに反して、昨今の避難訓練では、子どもたちの危機管理意識の低さが大きな課題となっている。災害はいつ起こるか分からないため、いつどのような災害にでも対処することができるという防災への意識を子どもたちにどのようにもたせるかが1つの課題なのである。 学校における防災教育活動の内容は、避難訓練や防災に関する知識を深める活動、AEDの使用訓練など多岐にわたる。また、防災教育活動は、学校を中心として家庭や地域へと広がっていくことが望ましい。特に、地域では、防災というキーワードを軸に集団を形成し、災害時には学校と連携して活動できる体制を整えておくことが求められているのである。 br> |
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参考文献 |
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