登録/更新年月日:2011(平成23)年12月11日 |
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林幸克「高等学校におけるボランティア活動の単位認定の実施状況に関する実証的研究」研究成果報告書(平成23(2011)年)のデータをもとに現状を明らかにする。 1)各教科におけるボランティア活動 普通教育に関する各教科・科目でのボランティア活動の取り上げ状況は、「取り上げている」12.2%、「取り上げていない」87.8%で、9割近くの学校が扱っていない。教科は家庭や公民、科目は家庭基礎や家庭総合、現代社会で扱われることが多い。専門教育では、「取り上げていない」50.3%、「専門教育に関する各教科・科目はない」33.3%、「取り上げている」16.4%で、半数以上の学校で扱われていない。教科は福祉や家庭、科目は社会福祉基礎や発達と保育、家庭看護・福祉、工業における課題研究で扱われることが多い。学校設定教科・科目では、「取り上げている」10.2%、「取り上げていない」89.8%で、「取り上げている」学校は約1割である。具体的な教科・科目は、ボランティアや福祉をキーワードに含む科目、個別の科目は産業社会と人間、奉仕、ボランティアが多い。 2)総合的な学習の時間におけるボランティア活動 「全部の学年・クラスで取り組んでいる」「取り組んでいる学年・クラスがある」「取り組んでいない」の三者択一で確認したところ、「取り組んでいない」72.9%が最も多く、「取り組んでいる学年・クラスがある」19.0%、「全部の学年・クラスで取り組んでいる」8.0%という状況である。 3)特別活動におけるボランティア活動 ホームルーム活動では、「取り組んでいない」62.3%、「取り組んでいる学年・クラスがある」22.2%、「全部の学年・クラスで取り組んでいる」15.5%で、「取り組んでいる」(「全部の学年・クラスで取り組んでいる」+「取り組んでいる学年・クラスがある」、以下同様)学校は40%に満たない。学校行事では、「取り組んでいる」58.3%、「取り組んでいない」41.7%で、約60%の学校は何らかの学校行事でボランティア活動に取り組んでいる。その「取り組んでいる」行事の種類を複数回答で聞いたところ、「勤労生産・奉仕的行事」85.4%、「学芸的行事」12.0%、「健康安全・体育的行事」9.3%、「旅行・集団宿泊的行事」5.1%、「儀式的行事」4.6%となり、「勤労生産・奉仕的行事」での取り組みが圧倒的に多い。生徒会活動では、「取り組んでいる」66.4%、「取り組んでいない」33.6%で、およそ3分の2の学校が取り組んでいる。具体的な委員会等の名称は、生徒会執行部に代表される生徒会やボランティア委員会などのボランティア関連委員会、美化委員会などの環境・美化関連委員会が比較的多い。 4)ボランティア活動に取り組む部活動 ボランティア活動に取り組んでいる部活動やサークル、同好会があるか否かを聞いたところ、「ある」67.7%、「ない」32.3%で、具体的な部活動等をみると、「ボランティア」や「JRC」をキーワードに含むもの、個別の部活動は「JRC部」「ボランティア部」「インターアクトクラブ」「吹奏楽部」「ボランティア同好会」「家庭クラブ」が多い。 br> |
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参考文献 ・林幸克「高等学校におけるボランティア活動の単位認定の実施状況に関する実証的研究」(平成20〜21年度科学研究費補助金研究成果報告書)2011年 |
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