登録/更新年月日:2007(平成19)年3月3日 |
|||||||||||||
|
|||||||||||||
|
|||||||||||||
生涯学習の定義も多様だが、ここでは、次のように整理する。 1)地域生活・家庭生活との密接な関連を図りながら学習する 課題も内容も場も学習スタイルも、地域・家庭との関連が重要になる。まさに、生活学習ということができる。 2)職業・社会的役割との密接な関連を図りながら学習する 人はただ食べるために働くのではない。自己実現の欲求を満たすことを、モチベーションとして働くのが理想である。したがって、そこでは「働く」と「学ぶ」と「人間的に成長する」とが一体化しなければならない。 3)自分の内から沸き上がる意欲を原動力として学習する 興味・関心・課題意識が生涯学習の基本である。興味・関心の底にあるものは、人間らしく生きたいという欲求である。 4)学習計画は自分でデザインする。 デザインするとは人間らしく生きるために、自分と環境との関係に加工を加えることを言う。学習は自分でデザインすべきものである。 5)知識基盤社会においての多様な機会を活用して学習する。 情報化の進行により知識基盤社会に、今、突入しつつある。そこでは、多様な学びの機会が設定されてきている。このチャンスを有効に活用することが期待される。 6)日常生活を確実にそして人間らしく生きるために学習する。 日常の具体的状況において確実に行動するために学ぶと同時に、人間らしく 生きていくために学ぶ。そこで、生涯学習の内容として教養(Bildung)が重要になる。 7)一人でそして他の人と共に学習する。 生涯学習では、自己の独自性を大事にしつつ、それでいて他の人と親近感を基盤に相互に語り合い共通性を探求することが重要である。 【課題】 以上の論述から、ほんとうの意味での学力、つまり単なる知識・技能の修得に偏らない確かな学力と生涯学習とは密接な関連があることが理解できた。しかし現実にはややもすると、確かな学力として知識の暗記・技能の習得に偏りがちな傾向がないとは言えないであろう。「確かな学力」という言葉にも、また、「揺るぎない基礎・基本」という言葉にも知識重視の傾向を感ずる人が多いかも知れない。もちろん、確かな知識・技能の習得は主体的な学習を実現する上で不可欠である。ただ、知識の暗記・技能の訓練だけで終わる学習にならないように配慮することが各学校に求められる。 br> |
|||||||||||||
|
|||||||||||||
参考文献 |
|||||||||||||
『生涯学習研究e事典』の使用にあたっては、必ず使用許諾条件をご参照ください。 |
|||||||||||||
Copyright(c)2005,日本生涯教育学会.Allrights reserved. |