登録/更新年月日:2007(平成19)年3月3日 |
|||||||||||||
|
|||||||||||||
|
|||||||||||||
平成17(2005)年度文部科学省白書では、さらに、「『確かな学力』を飛躍的に向上させるための総合的な施策」を示している。そこでは、「『確かな学力』の向上」として次の5点を示している。 ・揺るぎない基礎・基本 ・思考力、表現力、問題解決能力 ・生涯にわたって学び続ける意欲 ・得意分野の伸長 ・旺盛な知的好奇心、探求心 これらを参考に、ここで確かな学力の要素を整理する。 【確かな学力の要素】 1)基礎的・基本的な知識・技能 何を基礎・基本とするかには各論があるが、人類の文化遺産としてのディシプリンに位置付いたものと理解する。幸い、イデオロギーの対立は地球上で解消しているので、社会科学も含め人類の共通理解としてのディシプリンは存在していると言えるであろう。 2)知的好奇心・探求心・教養への憧れ・美への関心 子供も含め人間の学習は、好奇心・探求心を基盤とする。その基盤の上に、人間文化としてのより高いものへの憧れを大事にしたい。 3)問題発見力・思考力・問題解決能力・表現力・言語力・情報処理能力 具体的な状況において人間らしく行動するにはどうあったら良いかを考えることが、人間に要求される。人が現実に生きるとは、このような理性の活動を不断に行うことであり、これは子供にも期待される。 4)自己の独自性への自信と向上への意欲 すべての人間が独自の思考形態・感性を所有している。これへの自信なしに、人は生き生きと生きていくことができない。それを不断に向上させることが子供にも必要である。 5)生涯にわたり人間として成長し続ける意欲 具体的な状況において人間らしく行動することは重要であるが、同時に、人は子供も大人も、人間らしく生きるにはどうあるべきかを心の中で絶えず自問自答している。その誠実な姿勢が人間として成長するために不可欠である。 6)社会の一員としての責任感 人は、各自の独自性を相互に容認しつつ、それでいて、社会としての共通性を探求する。共通性がなければ、孤立・対立・抗争が不可避なものになってしまう。社会の一員としてどう行動すべきかを絶えず考えることが子供にも必要になる。 7)学ぶ習慣を身に付けていて、生活の中で自然に学習する 人は特に子供は、本来的には学習意欲をもっている。学びが、生活の中に自然に位置付いていることが理想である。 br> |
|||||||||||||
|
|||||||||||||
参考文献 |
|||||||||||||
『生涯学習研究e事典』の使用にあたっては、必ず使用許諾条件をご参照ください。 |
|||||||||||||
Copyright(c)2005,日本生涯教育学会.Allrights reserved. |