生涯学習研究e事典
 
登録/更新年月日:2008(平成20)年12月31日
 
 

生涯学習の視点で学社融合活動を展開 (しょうがいがくしゅうのしてんでがくしゃゆうごうかつどうをてんかい)

キーワード : 学社融合、学校支援、環境学習
米田博(よねだひろし)
1.要旨・学校との連携のはじまり
  
 
 
 
   平成9(1997)年3月18日、水辺環境の創出や保全、再生を図ることを目標に、町内中心部を流れる河川、「正法寺川」の美化活動を行う「正法寺川を考える会」を、13名のメンバー(構成・会社員・自営業者・主婦など)で発足。実践活動と学習を重ね、年度ごとに活動の輪を広げてきた。
 発足9年目の平成17(2005)年度より、地元、藍住北小学校と連携、融合した環境観察学習会を開催、4年目を向かえている。そこで次に、実践活動を報告する。
1学校支援
(1)はじまり
 発足4年目(平成12(2000)年)には、当会の活動も地域で活動評価を得るまでになってきた。折りしも、町内の藍住中学校と藍住北小学校が総合学習の時間に環境問題をテーマに正法寺川の調査研究に取り組んでいた。
 最初の学校支援のキッカケは、正法寺川の環境学習をさらに深めていくため、環境活動に取り組んでいる当会に支援してほしいとの依頼が学校側からあり、わたしが環境学習ティーチャーとして教壇にたった。
(2)学校支援の展開(藍住北小学校)
 平成13(2001)年2月6日、5年生90名ほどを対象に、ワークルームで、午後1時45分より2時30分までの45分間授業を講義説明で行った。
 子どもたちも、1年間、川の状況や水質・生きものなどについて研究していたので、わたしは、川の歴史や移り変わり、地域住民と川の関わり、水質の状態、生息する生きものや、毎月の清掃活動を通してわかった現状などについて、パネルやパンフレット、資料を通して講義した。
 その後、質疑応答の時間をとった。質問はとても多様な内容で、手をあげて元気に次々飛び出してきて、とても楽しい授業となった。最後にわたしから、その後開催する環境観察会への参加や、毎月、第二日曜日の早朝・7時30分より環境ボランティアで清掃活動を行なっている会の取り組みを説明した。自主的な活動なので「ボランティア活動をやってみようと思ったら、清掃活動に参加してください」と呼びかけた。
 うれしいことに、日曜日の、早朝の清掃ボランティアに子どもたちが参加してくれるようになり、平成20(2008)年12月現在、会員80名(うち子ども会員35名)に達し、会の活動もジュニアからシニアまで異年齢の集団となった。
(3)連携の輪・広がる
 学校との連携ネットワークは、その後、藍住中学校、鳴門第一中学校、藍住西小学校、県内活動団体へと広がり、活動の視察や講演・研修会の講師などの依頼を受けるまでになってきた。
 一方で、会員は、徳島県が開催する、「環境ボランティアリーダー養成講座・1年間研修」などに積極的に参加し修了、現場指導者として成長している。
 一人ひとりが学んだことを活かす「活動と学習」の意識が次への豊かな活動に広がっている。
 「住民活動まちづくり・基本はいつも生涯学習」がスタッフの合言葉になってきた。
 
 
 
  参考文献
 
 
 
 
  



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