登録/更新年月日:2006(平成18)年11月2日 |
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社会教育施設とは、文字通り社会教育のために用いられる施設ではあるが、単に建造物ということで考えていいわけではない。 社会教育施設の他に、社会教育関連施設、生涯学習施設、生涯学習関連施設というような用語もあるし、生涯教育施設、生涯教育関連施設というような用語もある。これらの相違は、社会教育、生涯教育、生涯学習という概念の違いに基づくものであるといえるが、違いを意識して用いられているわけでもなく、厳密な定義があるわではない。 社会教育施設とは、公民館・図書館・博物館を中心として、青少年教育施設・女性教育施設(婦人教育施設・女性の学習支援施設)等の、社会教育活動が展開される、社会教育行政の範疇にある施設、というように理解することが妥当であろう。 つまり、社会教育施設とは、人びとの学習活動を支援する施設(生涯学習施設・生涯学習関連施設)の中で、社会教育という形でそれを効率的に行おうとしている施設である、とすることもできる。また、人びとの学習活動の支援を行う、恒常的な施設で学習活動支援のための工夫がなされており、広く一般に開放されている施設だともいえよう。 人びとは、さまざまな場面で学習する。偶発的な学習の場面もあるし、生涯学習支援を意識し、支援につながる施設(生涯学習施設)もあるし、そのような意識はないが生涯学習支援をしている施設(生涯学習関連施設)もある、ということになる。しかしこれらの区分の線引きは困難である。なお、社会教育関連施設という用語は、生涯教育や生涯学習という言葉が普及する以前からあった言葉で、社会教育行政以外の行政が所管する施設を意識した言葉としてもとらえることができる。 社会教育施設という場合には、カルチャーセンターや個人教授所(茶道や華道等の個人教授が行われる個人宅等)等の、民間で営利的に提供される学習機会は意識されていないことが通例である。これらの学習機会も、生涯学習施設であり、社会教育施設であるということもできるのだろうが、社会教育施設という用語が、行政によって設置され運営されることを暗黙の了解になっているということであろう。ただ、博物館は財団立や個人立等も重要な意味を持っているし、行政による設置・運営という点に関して、近年さまざまな動きがあり、多様な形態が見られるようになってきており、これまでの考え方が変更されることになると考えられる。また、学校の施設が、学校開放という形で地域住民等の学習活動支援に供される場合も多いが、専ら社会教育のために存在するというわけではないので、社会教育施設とは認識されないがもちろん重要な生涯学習施設ではある。 社会教育施設としては、具体的には、公民館、図書館、博物館、青少年教育施設(青少年交流の家・青少年自然の家・青年の家・少年自然の家・青年館等といわれる施設)、女性教育施設(婦人教育会館・女性教育会館・女性センター・男女共同参画センター・男女平等センター等といわれる施設)、生涯学習センター、等を考えることが普通である。社会体育施設やスポーツ施設といわれる施設や文化施設といわれるようなホールを持った演劇・音楽等の芸術活動・公演のための施設もその周辺に存在する。 br> |
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参考文献 |
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