登録/更新年月日:2016(平成28)年11月7日 |
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【字義】 趣味教養型と社会貢献型を融合させた参画型学習機会の提供事業(以下「参画型学習事業」という。)とは、教育基本法第1条で教育の目的とされた「人格の完成」と「国家・社会の形成者」として必要な趣味・教養や社会貢献などの学習内容を融合し、学習者が主体となって体験学習ができる方法等を導入した学習機会の提供事業とする。アウトカムは、この事業で体験した学習や調査・研究活動を事業終了後も継続し発展させていくことと、そこで得た学習の成果を地域社会へ還元する実践活動への参画とした。 趣味・教養型とは、政治・経済、自然・環境、歴史・文学、芸術・文化、スポーツ・レクリエーションなどの趣味・教養を高めることなど、主として「個人の要望」にかかわる学習機会の提供事業とする。 社会貢献型とは、地域課題や現代的課題の解決をはじめ、ボランティアや生涯学習によるまちづくりへの参画など、主として「社会の要請」にかかわる学習機会の提供事業とする。 【説明】 参画型学習事業の特徴は、学習者が興味・関心を持つ趣味・教養等の分野毎に編成したグループによる学習や調査・研究活動に関する企画・運営・評価の理論の習得や地域活動に関する実体験を中心としていることにある。つまり、事業終了後も、これらの学習活動の継続や社会貢献活動への参画などに必要なノウハウの体得を目指す事業といえよう。 【事例】 本事例は、千葉県松戸市が主催した平成25(2013)年度の「ふるさと発見創造講座」である。この講座は、平成16(2004)年度に参画型学習事業と位置づけられた「まつど生涯学習大学講座専攻科」の発展型である。つまり、専攻科の年度ごとの調査・研究に基づく改善や工夫を集大成した参画型学習事業である。 この講座・専攻科は、筆者が主任講師として参画しながら調査・研究を行った平成16(2004)年度から平成25(2013)年度まで「自分たちのまちは自らの手でつくり育てる」という理念を掲げていた。また、学習の内容・方法は、松戸市の自然・環境・歴史など様々な分野の中から、受講者の興味・関心をもつ分野毎に班編成し、学習・調査・研究を行う体験学習を中心とした。受講後も、各班単位で自発的に学習・研究活動をすすめ、そこで得た学習の成果を生かしながら市民を対象とした学級・講座の開催や研究対象の保全・啓発などの地域活動を展開できる知識や技法の提供であった。平成26(2014)年4月現在で13団体が事後活動を行っていた。 平成25(2013)年度の創造講座で特に配慮したことは、以下の4点であった。 1)受講者の学習への興味・関心や学習内容の深化・変容に応じて学習プログラムの再編成が適切に行える、いわゆる「呼吸する学習プログラム」の導入 2)受講者が学習し調査・研究している成果を市民に還元する自主企画講座を受講中に開催し自己点検・評価をするなど地域活動で生かすノウハウの体得 3)地域の良さを発見し・学び・まとめ・市民に還元する方法や調査・研究活動の内容・方法と回数の増加を班独自に決定できるなど班の主体性の尊重 4)講座・専攻科修了者の団体の活動の紹介や自主企画講座へ受講者が参画するプログラムの導入などによる事後活動の事前把握と修了者の団体の活性化 br> 添付資料:平成24年度松戸市「ふるさと発見創造講座」日程 |
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参考文献 ・清水英男『趣味教養型と社会参画型を融合させた学習機会の提供事業に関する研究』聖徳大学生涯学習研究紀要11、2013 ・清水英男『創年の社会参画型学習機会の提供事業に関する研究』聖徳大学生涯学習研究紀要7,2009 |
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