登録/更新年月日:2007(平成19)年12月4日 |
|||||||||||||
|
|||||||||||||
|
|||||||||||||
実践研究を謳う以上、発表事例の中身が交流会の命である。その内容充実のためには次のような視点や工夫がある。 【4分科会での多事例発表】 できるだけ多くの実践事例を出すという考えから、1事例につき20分間の発表、5分間の質疑応答で、4分科会3〜4事例の発表を同時進行で実施、大会2日間で28〜32事例の発表を行っている。1事例の発表にもっと長い時間設定をという要望もあるが、聞き足りない分は後の懇親会やティーブレイクの時間を活用して発表者に直接質問したり、じっくり議論することでフォローしてもらうことを考慮し、そのような「交流」の時間を意図的に確保している。 【事例の選択】 各地の実行委員によって推薦される事例は、特に成果が認められる成功事例、戦略的視点を提示できる事例、時代を読んだ先進的な事例、参加者がそこから自分の実践のためのヒントやアイデアを盗めるようなモデル的実践事例である。 そのため、各地の事例を発掘・推薦する実行委員各人の選択の基準や視点が重要である。実践のどこに目をつけ取り上げるのか、実行委員の生涯学習事業に対する理解や時代を分析する力が反映される。 一定の質を保つために、各実行委員は日頃から県内の事業を意識して吟味することを求められるが、事務局も実行委員に事例の価値を重視する意図を伝えつつ、推薦書類の様式を検討するなどの工夫も加えている。 【配布プログラム冊子の工夫】 分科会は、「青少年関係」、「高齢者関係」、「まちづくり」、「民間・NPO関係」などできるだけ類似した領域の事例をまとめている。聴きたい事例を選びながら会場を移動して回ることも可能である。同時進行する4分科会のどこに参加するのか、選択の判断を助けるために、当日受付で配布するプログラム冊子には、各事例のテーマの下に200字程度で発表概要をまとめて記載している。 また、前年度のせりに特産品を提供してくれた人たちの一覧を掲載することにより謝意を表明している。これは、各地特産品のPRにもなっている。 【特別企画の設定】 第5回大会(昭和61(1986)年)より、時代や時期に即したテーマを取り上げ、全体会としてシンポジウムやインタビュー・ダイアローグを行ってきた。登壇者は、事例発表と同じく実践を行っている人であり、その実践に基づいて語ってもらう。先進的な実践に関わっている登壇者を通して問題を共有することにより、参加者は時代の動きを捉え、向かうべき先を見通すヒントを得ることができる。 【ティーブレイクとロビー展示】 各プログラムの間には、かなりゆったりした休憩時間を確保している。「交流」のために、ロビー等で語り合う時間を意図的に長く設定しているのである。事例発表の合間のティーブレイクは、発表者に聞き足りないことを質問したり、感想を伝えたり、名刺交換をするなどの意味ある場を創出する。ロビーには、参加者が持参した各地事業のPRポスターやチラシ、広報誌等が展示されている。 br> |
|||||||||||||
|
|||||||||||||
参考文献 三浦清一郎編著『市民の参画と地域活力の創造−生涯学習立国論−』学文社、2006年 大島まな「理論を生かし実践から学ぶ『生涯学習実践研究交流会』システムの成果−九州支部大会25周年の意味−」日本生涯教育学会年報第27号、2006年 |
|||||||||||||
『生涯学習研究e事典』の使用にあたっては、必ず使用許諾条件をご参照ください。 |
|||||||||||||
Copyright(c)2005,日本生涯教育学会.Allrights reserved. |