登録/更新年月日:2006(平成18)年10月27日 |
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【「環境学習支援士」という資格の授与】 環境学習は、環境問題の知識がどれだけ増えたかではなく、一人ひとりが何ができるのかを考え、それをどれだけ実践したかによって評価される。実践の中には、個人的な活動も数多くあるが、他者から能力を評価される場面も多くある。そこで、大学がその人の能力を認めている証として、単なる修了証ではなく、「環境学習支援士」という資格を与える。 【社会人が短期間に体系的に学ぶ機会の提供】 今後、生涯学習社会の中で大学が果たすべき役割は、市民に対して、高度で体系的な学習機会を提供することの中に見出されなくてはならない。 それに対して、滋賀大学にも社会人入学枠はあるが、社会人が正規の学生として大学に入学することは簡単なことではなく、また、4年にわたって平日の学習を継続できる人も限られている。一方、従来の聴講生制度や科目等履修生制度では、断片的には学べても、体系的な学習という面からは十分ではないということがある。 そこで、大学の複数の授業科目をセットにし、一つひとつの学習に意味や他の科目との関係性を持たせ、そしてそのひとまとまりの学習を「資格」と結びつけたのが「環境学習支援士」養成プログラムなのである。この養成プログラムは、聴講生や科目等履修生と一般学生の中間的な制度として位置づき、受講者は、短期間に、大学での体系的な学習が可能となる。また、学習の結果を「資格」と結びつけることは、受講者の学習へのモチベーションを高め、学習の継続を促すことになる。 【大学と地域の環境学習支援機関との協働】 実践力豊かな環境学習・環境教育リーダーを育成するためには、大学での理論的な学習だけでは不十分であり、地域での実習等、多面的な学習が必要となる。 また、学習の結果として大学により授与された「資格」は、実際に地域の中で生かされることにより意味を持つことになる。そのためには、「環境学習支援士」という資格の評価を地域に定着させる必要があるが、これも大学だけの努力では難しい面が多々ある。養成プログラムを通じて育成された人材を活用するのは、主に地域の環境教育関係の機関である。それゆえ、実際に活用する機関の人が、「環境学習支援士」について十分に理解していなければ、有資格者が満足のいく形で生かされることは難しいのである。 そこで、このプログラムを実施していく際の中心となる企画運営委員会には、大学の学部や生涯学習教育研究センター等とともに、滋賀県教育委員会、滋賀県琵琶湖環境部、琵琶湖博物館といった地域の環境学習支援機関にメンバーが入っており、人材の育成段階から、大学と地域が協働で行う体制がつくられている。 br> |
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参考文献 |
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