生涯学習研究e事典
 
登録/更新年月日:2011(平成23)年1月1日
 
 

静岡市立峰山小学校における郷土学習 (しずおかしりつみねやましょうがっこうにおけるきょうどがくしゅう)

キーワード : 中山間地の小学校
新田時也(にったときや)
3.私見:「地域学習」の教育効果について
  
 
 
 
   静岡市立峰山小学校の児童たちは,今回,児童たちが住まっている中山間地とは異なり,「海側」に位置する「蒲原」を訪問し,その土地の「歴史」や「生活文化」,また,蒲原の歴史を守って行こうとして活動をしているNPOの方々に触れたことで,おそらく,児童一人ひとりの「こころ」の中に,自分たちの「ふるさと」である中山間地への「おもい」が,なにかひとつでも芽生えたのではないであろうか。わたしは,平常,生活している地域とは異なる地域に出かけて行き,そこで生活している人たちとのコミュニケーションや,その地域の歴史などに触れることが,平常に住まっている地域の「よさ」の「再発見」につながると考えている。 静岡市立峰山小学校の先生方も,このような教育効果を期待されて,「山」ではなく,「海」に近い,旧宿場町に,児童を引率されたものと思われる。
 海野茂学校長に,この点について,FAXでインタビューを行ったところ(平成20(2008)年11月27日),
「峰山小の子どもたちは,藁科川流域のことは,少しは知っていまが,安倍川流域の様子はほとんど知りません。 ましてや清水区の様子,新しく静岡市になった「蒲原」・「由比」地区のことについては,なおさら知りません。私たちは,子どもたちの見聞を広めるため,峰山から遠い「海」の近くに住んでいらっしゃる方々と交流をもつことで,私たちが住んでいる「山間地」の地域に「愛着」をもってもらおうと考えて,今回の見学を計画しました」(原文の通り)ということである。
 著者としても,今回の,この経験が,児童たちが成長して,大人になったときに,自分たちの「ふるさと」に「ほこり」と「愛着」,「絆」が深まっていくようなきっかけになってくれればと,こころから願っている。
 
 
 
  参考文献
 
 
 
 
  



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