登録/更新年月日:2013(平成25)年4月17日 |
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広島県では,「家庭教育支援」のツールとして,「『親の力』をまなびあう学習プログラム」(以下,「親プロ」と略記する)を開発・普及することにより,県内各市町において学びの輪を広げ,家庭教育支援の取組を進めている。広島県の生涯学習にかかわる取り組みにおいて「ファシリテーター」と呼ばれる人々は,この「親プロ」のファシリテーターを指す場合が多い。 この「親プロ」の特徴は,参加者同士が「寄って」「話して」子育てを振りかえり学びあい共感を深める中で,親が「自ら気づき」「自ら学べる」力を生み出すこと,そして,出会いをきっかけに親同士のネットワークをつなげていくことを“ねらい”としていることであろう。また,子育て中の親だけでなく,中学生・高校生等のこれから「親」になる世代や妊娠期の方から,子育てを終了した中高年世代の方まで,幅広い対象の方が「子育て」について学ぶことができるのも大きな特色である。 この「親プロ」実践の発展・普及の鍵を握るのが,参加型の学習プログラムの進行役を担うファシリテーターである。ファシリテーターとなるためには,2日間にわたる「親プロ」ファシリテーター養成講座を受講する必要がある。平成24(2012)年度までにおよそ500名が「親プロ」ファシリテーター養成講座を修了しており,そのうち100名ほどが市町で活躍している。 「親プロ」進行の手引書である「学習のすすめ方」には,「親プロ」ファシリテーターの役割として次の6つの視点をもとに説明している。 1)学習者の「自ら気づきまなぶ力」を引き出しましょう 2)語り上手ではなく,聞き上手になりましょう 3)力の均衡(パワーバランス)を大切にしましょう 4)コーディネーターでもあります 5)深刻な問題は関係機関を紹介しましょう 6)いろいろな人の存在を意識しましょう。 ファシリテーターは,この「学習のすすめ方」を,「養成講座」受講時に手渡され,役割演技などを通じてこれらの力を修得する。ただし,講座の実践を積み重ねることによって,「親プロ」ファシリテーターの果たす役割は,「学習のすすめ方」で示された視点にとどまらず,少しずつ発展・進化し,ファシリテーターそれぞれが形作られてきつつある。 br> |
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参考文献 ・松田愛子「『親の力』をまなびあう学習プログラム」を持続可能な取組としていくために 〜ファシリテーターの果たす役割を中心に〜」広島県立生涯学習センター『平成24年度研究成果報告書』2013年,pp.34-54. |
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