登録/更新年月日:2006(平成18)年12月15日 |
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3)社会教育施設におけるボランティア活動 文部省が行った「平成17年度社会教育調査」によれば、社会教育関係施設におけるボランティア活動の状況を主な施設別に見ると、ボランティア登録制度がある施設の割合は、図書館が最も多く、60.7%、次いで博物館34.8%、公民館は19.8%となっている。また、ボランティアの登録者数は、公民館が29万人と最も多く、次いで図書館が7万1千人となっている。 これらの施設で行われているボランティア活動を、1)で述べた社会教育施設の3つの条件と対応させてみると、まず「物的条件」との関連では、例えば青少年教育施設においては、オリエンテーリングコースを整備したり、野外活動施設の修繕を行ったり・・・といった施設整備活動が見られる。 次に「人的条件」との関連では、例えば図書館で点字図書を作成したり、博物館においてガイドボランティア等のインタープリターの役割を務めるなどの活動が見られる。 これらの活動は、確かに社会教育の振興に大きな役割を果たしているが、今後は、これをさらに一歩進め、プログラム・事業などの「機能的条件」との関連におけるボランティア活動の促進が求められよう。繰り返すが、社会教育施設におけるボランティア活動は、単なる施設の下請けに終わるものではない。社会教育とボランティア活動は、2)で述べた「ボランティア学習」によって結合されることにより、そこに新たな学習と実践が生まれてくると思われる。今日の社会における様々な問題、則ち社会的課題に関する学習と実践は、まさに社会教育施設とボランティアの共同の作業 −学習から実践に向かう一連のマネジメントやプログラムの編成、さらにはコーディネートに共に係わることによってこそ、その真価が発揮されるものであろう。近年、各地で見られるようになった「市民大学」は、まさにこうした視点からの、社会教育施設とボランティアの結合である。 br> |
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参考文献 ・文部科学省ホームページ(http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/001/004/h14.htm) |
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