登録/更新年月日:2006(平成18)年1月27日 |
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ここでは、私が勤務した新潟県新発田市立二葉小学校における総合的な学習の時間「わたしのまち新発田」に関する実践を参考にして、総合的な学習の時間と生涯学習との関連を考える。 1)生涯学習と地域を理解するための研修 総合的な学習の時間を充実させるためには、教職員が生涯学習や総合的な学習の時間のねらいをきちんと理解する必要がある。そこで、「生涯学習社会と学校」や「総合的な学習の時間」をテーマにして校内研修を実施した。 また、教職員が子どもたちの住んでいる地域をよく知らないという実態が見受けられたため、夏季休業中を利用して、「地域を理解する」をテーマに教職員が自らの研修計画を立て、積極的に地域に出かけ地域の学習資源を把握するための研修を実施した。 2)学校内組織の工夫 学校の情報を積極的に地域に公表したり、地域からの情報を積極的に取り入れたりする役割を果たす「生涯学習担当者」を校務分掌に位置づけた。この担当者が、学校と保護者・地域とを結び付け、開かれた学校づくりの推進者として活躍することを期待している。 参考として、新潟市立新潟小学校では平成17年度から社会教育主事経験のある教員を「学校広報官」として校務分掌に位置づけ、学校の教育活動を家庭や地域に伝えたり総合的な学習の時間で必要な講師を手配したりするなどの職務を行い、県内で注目されている。 3)伝統芸能を通して地域への参加 学校では、6年生全員で「安兵衛太鼓」(市の伝統芸能)を演奏する。5年生の終わりに6年生から指導を受け、学校の伝統として引き継がれている。安兵衛太鼓は、6年生の総合的な学習の時間「まちの歴史を調べよう」の一単元として取り扱っている。新発田祭りや福祉施設等での演奏活動を通して、地域への参加の機会となっている。伝統芸能を身に付け地域に誇りを持ち、地域を愛する児童の育成につながっていると考えている。 4)保護者や地域の人々の学校支援 保護者や地域の方々の協力を得るために、学校支援ボランティアを募ったり、地域コミュニティに協力を働きかけたりした。その結果、多くの保護者や地域の人々から支援をいただくことができ、児童の主体性を生かした学習活動が展開できるようになっている。また、「二葉ダーティクラブ」(保護者の父親の会)が新たに組織され、学習活動に対して強力な支援をいただいている。 5)生涯学習の基礎的資質の視点 生涯学習の基礎的資質の一つである「調べ方を身に付ける」ために、全教職員で学年ごとの「調べ方」を系統的に整理しようと努めた。その中で、小学校の6年間を見通した指導計画は作成できるが、中学校・高等学校への発展と連続性についてが課題となった。今後は、今まで以上に学校間の情報交換を積極的に行う必要性があると考えている。 br> |
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参考文献 |
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