生涯学習研究e事典
 
登録/更新年月日:2009(平成21)年12月10日
 
 

愛知県における生涯学習インストラクターの活動と組織 (あいちけんにおけるしょうがいがくしゅういんすとらくたーのかつどうとそしき)

activties and organization of Lifelong Learning Instructor in Aichi
キーワード : 生涯学習インストラクター、生涯学習支援ボランテイア、NPOと行政の協働
石井英昭(いしいひであき)
2.学習支援ボランテイアとしての活動と仲間づくり
 
 
 
 
  【広がる活動舞台と多彩な活動】
 生涯学習を支援する活動は、昭和40年代から始まり、多岐にわたっている。昭和47(1972)年に、きもの作りを指導する「栗柿会」ができたのをはじめに、その後もいろいろの組織ができており、平成年代に入ると、次々とボランティア団体が作られ、活動が展開される。 
 会員が組織した団体として、「カレッジさくら」、「銭太鼓百人打ち会」、「ストレッチ体操愛好会」、「フォトクラブ名城」、「暮らしに活かすハーブの会」、「古文書の会」、「自分史 悠友会」、「社会福祉推進プロジェクトチーム」などと続いた。また、書と蝋を融合した新感覚の書道家、手作りの盆踊り唄で夏を盛り上げた作詞家、地域研究及び学習のためのマルチメディア教材を開発しているIT専門家など異色の会員もいる。
【県内各地での広がりと運動の質的な発展】
 西尾市:自らの経験をもとに心の問題についての電話相談に応じ、西尾、刈谷・豊川・蒲郡・豊橋で月例講座を開催している「こころの健康サロン」。
 大府市:毎朝、青空気功を行うとともに、同市のアダルトプログラムに参画し、会場の美化作業を行って、8年目を迎える向畑・大倉気功健康会。また大府市全体の気功研究グループとして、会員の健康づくりと相互親睦を図り、良いパワー(気)を養うことを目的とする史跡散策と見学を企画・実施。当初はASIと協働、現在は独自に行っている。
 高浜市:青少年の居場所作りとして「よさこい」踊りを通して誰でも参加でき、年齢を超えた繋がりを目指して平成15(2003)年に作られた「高浜祭音」(たかはまさいと)。高浜市の協力も得て、当時高校生だった若者たちがリーダーとして現在の会を引っ張っている。
岡崎市:市民・学園・行政の三者協働による大きなイベント「岡崎100セミ」は、平成18(2006)年に、第1回が岡崎城西高等学校を会場に開催され、96講座を開設、参加者は1,333人。第2回は翌年10月に開催、ほぼ第1回と同様の成果を挙げた。
名古屋市:日本ニュースポーツ研究会が発足して10年目を迎え、文字通り子どもから高齢者、障害者までが参加できるスポーツの愛好者は年々増えている。主催行事のほかに、名古屋市教育委員会などの委託事業として「ファミリースポーツ教室」、「50歳からの健康教室」を実施するなど精力的な活動を続けている。 
【行政との密接な協働のもとに】
 幡豆郡吉良町:昭和63(1988)年に生涯学習推進委員会が設置され、5年後の平成5(1993)年には「全国生涯学習まちづくりサミット)が開催され、翌6(1994)年には「吉良町生涯学習のまち」宣言大会が行われた。
 名古屋市:平成5年に結成した「生涯学習研究会・なごや」は、「はじめの一歩応援します」のスローガンを掲げ、名古屋市生涯学習推進センターの窓口で「学習相談」を始めた。平成14(2002)年から市内16区への派遣相談が事業化され、また、生涯学習に関わる講座を、各区生涯学習センターや鶴舞中央図書館と共催で開いている。
小牧市:生涯学習指導者養成講座の修了者が、平成10(1998)年4月に「生涯学習ボランティア・こまき」を結成し活動を始めた。 会の事業としては、市の助成金を得て市民対象の勉強会(7回連続)、会員と一般市民対象の研修会を年3回、会員相互の情報交換会を年2回実施した。会員は、それぞれ8専門グループに所属して、意欲的に活動している。
 
 
 
  参考文献
・『学習相談に応える』第6集 生涯学習研究会・なごや発行 平成21(2009)年
・『市民協働奮闘ものがたり「100セミ」の今・・・』情報文化社発行
 
 
 
 
 



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