生涯学習研究e事典
 
登録/更新年月日:2006(平成18)年1月27日
 
 

広島市ひと・まちネットワーク (ひろしましひと・まちねっとわーく)

Hiroshima City Citizen & Community Network Foundation
キーワード : ひと・まちネットワーク、広島市ひと・まちネットワーク、一館一国・地域の応援事業、公益法人
松原明二(まつばらめいじ)
3.果たしてきた社会的役割と展望
  
 
 
 
  【ひと・まちネットワークが果してきた社会的役割】
 ひと・まちネットワーク設立以来、広島市の公民館の人員体制がより充実し、専門職員による事業は、市民に生涯学習の必要性や楽しさを伝え、まちづくりなどのボランティア活動や市民活動の支援に一定の成果を残している。公民館は地域の拠点として地域課題の発見やその解決への市民参加を進め、女性教育センターは男女共同参画社会づくりのための事業に取り組み、青少年センターは青年の社会参加の促進や若者による活力あるまちづくりに取り組んでおり、そのほかの施設もそれぞれ、公益を目的にした諸活動を展開してきた。また、これらの施設が相互に連携協力し、事業に関連を持たせてきたことも、広島の生涯学習関連施設群が持つ特徴として評価できる。
 しかしながら、社会や時代の要請は日々変化し、その速度は速く多様に拡大していく。すべての要請に速やかに対応することには物理的に限界があり、焦点化した取り組みを行うことが必要になっている。
 焦点化の方向として、防災や防犯、地域福祉などこれまで行政課題として行政の役割に委ねられていた内容を地域課題として整理し、学習とボランティア活動に結び付けて、市民がその解決に主体的に取り組むなかで一人ひとりの人格的な成長を目指すことなどが考えられる。
【今後の展望】
 広島市は、平成18(2006)年度から公民館など社会教育施設を含めて指定管理者制度の導入を決め、ひと・まちネットワークが受託管理しているほぼすべての施設がその対象となった。
 生涯学習・社会教育の理念、財団の設立目的、培ってきた専門性、事業のノウハウなど、公益法人が持つ特徴や強みを生かすと同時に、弱みにも謙虚に気づいてその克服に向かうことが、指定管理者制度導入への対処だけでなく将来にわたる社会的使命の確立に結びつくと思えてならない。
 
 
 
  参考文献
 
 
 
 
  



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