登録/更新年月日:2006(平成18)年10月30日 |
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1.青年団の意義 青年団は地域を基盤とした青年の自主的な大衆組織である。市町村や小学校区などを単位に、そこに住んでいる青年が職業や思想、信条、性別に関わりなく誰でも入ることができる組織である。 青年団運動の目的をひと口でいえば、「青年一人ひとりの要求を実現し、青年の生活を高める」ことにあるが、その根源をなすものは、青年一人ひとりの人格の形成と地域社会への貢献にある。 青年団ではあたたかい仲間の力で人間性を回復し、豊かな想像力を養い、さらに社会の仕組みを理解するための学習活動や平和と民主主義を守るための活動、地球づくり運動など、さまざまの問題に取り組んでいる。年齢は特に制限はないが、義務教育を終了してから30歳くらいまでの青年が構成メンバーである。 2.日本青年団協議会について 日本青年団協議会(日青協)は、地域青年団の全国組織で、北海道から沖縄にいたる全国の道府県連合青年団(連絡協議会)で構成されている。 平成18(2006)年現在の構成人員は約15万人で、日本における最大の青年組織である。青年団は、長い歴史と伝統をもち、それぞれの地域を基盤にして活動を続けている。 日本青年団協議会は、敗戦後の虚脱状態の中から青年の生活を高め、平和と民主主義の確立を目指して立ち上がった各地の青年団の全国組織として昭和26(1951)年に発足して今日に至っている。 会長をはじめとする20名の役員と約10名の事務局員がその運営にあたり、事務局は日本青年館におかれている。 3.事例:2005年度全国地域青年実践大賞 日青協では平成17(2005)年の全国地域青年団実践大賞を次のように決めた(29団体から推薦)。長沼町青年団体協議会(北海道)、八頭町連合青年団(鳥取県)、中種町連合青年団(鹿児島県)が受賞団体となった。「おもちゃづくりの集い」を講評ともに紹介する。 <講評:青年実践大賞より> 「子どもと青年の心を育む」ことを趣旨として取り組まれている「おもちゃづくりの集い」は、6年前から「会員間の交流事業」から「異世代とのかかわり」を求め始めたものだ。「高学年が低学年におもちゃの作り方を教える」という学校行事を体験していた会員がきっかけとなったこの取り組みは、「自分で作るおもちゃの楽しさ」を知ってもらおうと、青年たちが「おもちゃの本を参考に研究」したり、「夜中の11時に公園にいって、たこがどこまで上がるかを実験」したりと、青年団自らが試行錯誤を繰り返しながらの取り組みである。今では学校側からも高く評価され、期待されている行事になっている。「子どもたち以上に私たち青年の方が元気をもらい・・・ 青年として生きていく上での活力源」となっているのが素晴らしい。地域貢献のみならず、ものづくりの技の継承を青年団が担っている点が高く評価されよう。 <反省> 地域では、ダイナミックなものは少なくなっているが、地道に頑張っている青年たちがいることは頼もしい。応援しよう。期待している。 *本項目は(財)日本青年館総務部長・山本信也氏の協力を得たものである。 br> |
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参考文献 |
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