生涯学習研究e事典
 
登録/更新年月日:2006(平成18)年11月2日
 
 

インターネット市民塾 (いんたーねっとしみんじゅく)

キーワード : 富山県民カレッジ、eラーニング、市民塾ユニオン、インターネット市民塾
桜庭望(さくらばのぞむ)
1.設立経緯と目的
  
 
 
 
   市民講師による自発的な講座の開発と運営を支援し、様々な種類の講座をインターネット上で実現する仕組みの一つ。
 平成7(1995)年から富山県で始まった県民カレッジ「自遊塾」をモデルとし、平成10(1998)年に民間企業(インテック)の提案により通産省(現、経済産業省)による「教育の情報化推進事業」に採択され、様々な施行研究を経てシステムが開発された。民間企業、富山県、富山県民カレッジ、富山大学と市民の産官学が共同により、平成14(2002)年、推進協議会を設立して共同運営している。インターネットを利用した新しい学習コミュニティモデルとして、同様のシステムが東京e大学、徳島インターネット市民塾など全国各地で採用され、市民塾ユニオンとして共同で推進する事業も行われている。
 講座の開催にあたっては、講座を開く主催者・講師が、自ら内容と期間、受講料、定員を決めて講座を開く仕組みとなっている。自宅や施設、大学などからWebページによって講座を開くことができ、学習したい人がネットを通じて学ぶことができる。インターネットだけでできない部分は現地あるいは施設での集合学習(スクーリング)を併用している。
 インターネット市民塾は、社会参加を促進する場所と活動の機会を創出するということを狙いとしている。受講を経験した人が講師になっていくという流れも育ってきている。講師になることによって、学習が始まるという考え方に基づき、講師になるために学ぶ講座も用意された。講座を開催する際にコンテンツ作成にあたっては、ITボランティアの支援を得ることもできる。
 インターネット市民塾は、生涯学習推進の新しい形態として、インターネットを活用した市民、大学、企業等の自主的な学習機会と情報提供による「生涯学習コンテンツのフリーマーケット」の構想を目標とし、ネット上に生涯学習センターを開設するという考え方をもとに進められている。
 
 
 
  参考文献
・井内慶次郎監修、山本恒夫・浅井経子・伊藤康志編著『生涯学習[eソサエティ]ハンドブック−地域で役立つメディア活用の発送とポイント−』文憲堂、平成16(2004)年
・「インターネット市民塾」:http://toyama.shiminjuku.com/ 平成18(2006)年10月31日参照
 
 
 
 
  



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