登録/更新年月日:2012(平成24)年12月11日 |
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【説明・動向】 これまで日本企業は、企業が個人を長期雇用保証する中で、個人を企業の都合で育成し、個人もキャリアを自立的に考えるというよりは、自らのキャリアデザインを企業任せにしてきた。個人は、企業に配置や昇任昇進、職務研修などキャリア形成を依存し、企業が描いたキャリアのレールに乗って長時間労働も厭わず滅私奉公する。その見返りに定年まで雇用が保障されるという日本的経営が1992年のバブル経済崩壊を機に大きく変貌し、1995年に日経連の『新時代の日本的経営』が提唱したように、長期雇用保障を適用する人材を厳選採用し、それ以外の人材は柔軟な雇用契約に置き換えて総人件費を抑制して経済情勢の変化に対応する雇用形態が広がりつつある。雇用の保障と引き換えにキャリア形成まで企業に依存していた個人は、このような雇用形態の変化に対応できないでいる。 企業は社員に滅私奉公を強いる一方で、社員のキャリア形成も企業目的に合致する方向で新卒一括採用した社員をジョブローテーションや年次別研修などで個人のキャリアの形成を企業が管理し、個人もキャリア形成を企業に全面的に依存していたからである。しかし、厳しい経済情勢を前に、企業は個人に対して企業に頼らずキャリアは自分で考えることを求めている。キャリアデザインから社会保証、福利厚生も含めて個人の生涯を企業が丸抱えしてきた時代は終わり、多くの個人は企業の長期雇用保証というセイフティネットから放り出されている。キャリアデザインを雇用者や社会のシステムに依存し、自分でデザインしなかったということがこれまでの日本における個人のキャリアデザインの特徴であったといえる。 br> |
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参考文献 |
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