登録/更新年月日:2006(平成18)年1月27日 |
|||||||||||||
|
|||||||||||||
|
|||||||||||||
生涯学習振興施策・社会教育行政施策の再構築という命題に対して、学校教育を基本軸にした施策展開の方向性を見出した都教委は、具体的な展開に着手する時期を迎える。 近年の度重なる少年犯罪の凶悪化、いじめ、不登校など子どもをめぐる状況が深刻であるが、この問題解決には学校教育のみでは限界があること、また、生涯学習振興行政・社会教育行政の存在意義と位置付けをさらに明確化する必要があったことから、平成15(2003)年5月、都は第5期都生涯審を発足し、「子ども・若者の『次代を担う力』を育むための教育施策のあり方について〜社会教育行政の再構築に向けて〜」を諮問した。第1期から第4期までの都生涯審の審議の中心が大人・成人であったのに対し、第5期は子ども・若者を中心に据えたことに特徴・差異がある。 第5期都生涯審は、平成16(2004)年7月に中間のまとめを発表し、平成17(2005)年1月に答申した。内容としては、都教委が行う施策の方向を「学校・家庭・地域が協働するしくみづくり」に設定し、家庭や地域の教育力向上を主な役割とする社会教育行政は、子ども・若者を中心に、学校教育と軌を一にした形で展開し、「家庭教育支援」、「学校教育支援」、「学校外教育」の三方向から行われる必要があると提言した。さらに、地域(エリア)を舞台に学校・家庭・地域の教育力を再構築する取り組みを進めるため、「地域教育プラットフォーム」というしくみを構想するとともに、区市町村教育委員会レベルにおける「地域教育総合計画」の策定、都レベルでの「東京都地域教育推進ネットワーク協議会(仮称)」の設置、モデル事業の実施を提案した。 都教委では、答申の内容を平成17年度から「地域教育連携推進事業」として具体化し、平成17年度の東京都の重点事業に位置づけ、展開することとした。 また、都教委は平成19(2007)年度から都立高等学校全校で「奉仕体験活動」の必修化に取り組む。このため、平成17年度から指導部を中心に「奉仕体験活動必修化実践・研究校」の指定や「カリキュラム開発委員会」の開催などの取組を進めている。これに伴い、社会教育行政の学校教育支援の取組の一つとして、教育庁生涯学習スポーツ部でも、社会教育主事の参画により「都立高校支援チーム」をつくり、主に、実践・研究校へのヒアリング調査を行い、学校のニーズを勘案しながら、部独自の支援計画をつくり、奉仕体験活動導入への支援の積極的な取組を進めようとしている。 br> |
|||||||||||||
|
|||||||||||||
参考文献 |
|||||||||||||
『生涯学習研究e事典』の使用にあたっては、必ず使用許諾条件をご参照ください。 |
|||||||||||||
Copyright(c)2005,日本生涯教育学会.Allrights reserved. |