登録/更新年月日:2006(平成18)年11月27日 |
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ここでは、A,B,Cの3つの団体が連携して事業を行う場合の役割分担に関わるコーディネートについて考えてみよう。 1)この場合のコーディネート機能の種類は{企画・設計∞調整}である。 2)コーディネートの対象は、当事者={A,B,C}である。 3)団体A,B,Cの条件やニーズをよく聞き、実現可能な役割を設定する。 例えば、X,Y,Zという役割を設定したとする。 4)役割X,Y,Zについて、可能な組み合わせを検討する。 例えば、Xの役割をBが担うことは不可能な場合、次のような組み合わせが設定できる。 ケース1の場合:XはA,YはB,ZはC ケース2の場合:XはA,YはC,ZはB ケース3の場合:XはC,YはA,ZはB ケース4の場合:XはC,YはB,ZはA 5)メリット値として、1≦r≦5を入れることにし,メリットが大きいほどメリット値も大きいとする。 6)現状、いいかえれば連携していない状態を基準点として、その基準点のメリット値rを3に設定する。したがって、1や2とする場合は、現状に比べデメリットが大きいことになる。 7)A,B,Cにそれぞれの役割を担ったときのメリット値を出してもらう。 その結果は次のようになったとする。 A:Xの役割は5,Yの役割は3,Zの役割は2 B:Yの役割は4,Zの役割は5 C:Xの役割は5,Yの役割は4,Zの役割は3 8)それぞれのケースについてのメリット積を算出する。 ケース1の場合:5×4×3=60 ケース2の場合:5×4×5=100 ケース3の場合:5×3×5=75 ケース4の場合:5×4×2=40 9)上記の結果から、ケース2のメリット積が最大値になるので、最も好ましいことになる。 10)結果が出た段階で、全ての当事者が基準点(現状)より高いメリット値を示したものになっているかどうかを検討する。上記の例ではそのようになっているが、基準点以下のメリット値を示した当事者が含まれている場合には、次にメリット積が高いケースにするか、あるいは基準点以下の当事者に対しては別のところで、そのデメリットを補うことができるかなどを検討する。 br> |
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参考文献 ・浅井経子「生涯学習支援者に求められる技術の開発」日本生涯教育学会年報25号、平成16年。 ・浅井経子「生涯学習領域におけるコーディネート機能とその手法開発」淑徳短期大学研究紀要第40号、平成13年。 ・鈴木光男『ゲーム理論入門』勁草書房、平成6年。 ・鈴木一功監修『MBAゲーム理論』ダイヤモンド社、平成11年。 |
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