登録/更新年月日:2009(平成21)年1月6日 |
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青少年教育施設で行われている水辺活動の指導は、直接指導(利用者及び引率者に対して、施設職員が活動に必要な専門的な技術、知識について直接的に指導し、監視等の安全管理を行うこと)と間接指導(引率者が円滑に活動の指導を行えるように、施設職員が引率者に対して指導の仕方(手順、準備事項、安全対策等)について指導及び助言を行うこと)に分けることができる。 カッターやカヌー、スノーケリングといった水上や水中で行われるスポーツ活動は、生命のリスクが高い環境で活動することから、指導者には専門的な技術や知識に加え、実践的な指導力、安全管理の能力が求められる。そのため、これらの活動の指導は、施設の指導系職員や施設に所属(登録)する指導員・ボランティア等が直接指導を行っていることが多い。一方、環境学習活動や創作活動といった水辺や陸上で行われる活動は、事業の形態(主催事業・受入れ事業)や活動内容にもよるが、スポーツ活動と比べると、比較的間接指導で行われている割合が高いといえる。 青少年教育施設における水辺活動では、初心者を対象に指導することが多く、同じ対象者に継続的・長期的に指導を行うというよりは、学校の集団宿泊的行事のように研修活動の一環として水辺活動の指導を行うことが多いため、単発的な指導に止まることが多い。そのため、青少年教育施設における水辺活動の指導においては、専門的な知識や技術の指導を行うよりも、まずは水に親しむ機会を提供することを第一に考え、将来、子どもたちが自発的に水辺活動に取り組むきっかけになるよう、水辺で活動する楽しさや素晴らしさに気付かせ、水辺活動に対する興味・関心を高めるような指導を行うことが大切だといえる。 しかし、受入れ事業(学校や青少年団体等が青少年教育施設を利用して行う研修活動)として水辺活動の指導を行う場合、活動に参加する子どもたちの泳力は様々である。泳ぎが苦手もしくは海や川で泳いだ経験がない子どもの場合、カッターやカヌー、スノーケリングといった水上や水中で行われる活動に対して不安感や恐怖心をもっていることも少なくない。限られた時間の中で、不特定多数の子どもたちに指導する場合、個人の特性に合わせた指導を行うには限界があるが、水に対して不安や恐怖心をもった子どもに活動を無理強いしてしまうと、水辺での活動を楽しむどころか嫌な思いしか残らず、逆に水から遠ざけてしまう結果になる。 そのため、青少年教育施設における水辺活動の指導では、こうした子どもたちの水に対する不安感や恐怖心を少しでも軽減させ、限られた時間の中でも誰もが楽しく活動できるよう、活動の流れや指導方法を工夫するだけではなく、活動する水辺の環境、活動で使用する用具等にも配慮しなければらない。 br> |
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参考文献 ・独立行政法人国立少年自然の家海洋型施設連携研究会「安全で楽しい子どもたちのための海の活動プログラム」、平成17年3月 |
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