生涯学習研究e事典
 
登録/更新年月日:2006(平成18)年10月26日
 
 

社会教育指導員 (しゃかいきょういくしどういん)

キーワード : 社会教育指導員の任用条件、社会教育指導員の職務内容、社会教育指導員の職務遂行以上の留意点
加藤雅晴(かとうまさはる)
2.性格
 
 
 
 
   社会教育指導員の勤務形態等の概要は、当時の補助要項等によれば次の通りである。
(1)身分、勤務形態
 社会教育指導員は、原則として市町村教育委員会事務局のほか市町村立少年自然の家に置かれる非常勤職員である。非常勤職員とは「臨時又は非常勤の顧問、参与、調査員、嘱託員及びこれらの者に準ずる者の職」(地方公務員法第3条第3項第3号)に該当する。
 その服務規律等は、教育委員会規則により明らかにするとともに、報酬の額、支給方法については地方自治法第203条の規定により条例により明確にしなければならない。
 勤務形態は、非常勤職員としての性格から1週間の勤務時間は24時間程度が適当であるとされている。日数にすれば3日間程度になるが、それを敢えて時間数にしたのは社会教育活動の不規則所為によるものと思われる。
(2)任期
 社会教育指導員の任期は1年以内とされている。ただし、再任することは認められているが、その通算年数は3年を超えてはならないとされている。このように限定した理由の一つは、任用期間が3年を超えて長期化した場合には、常勤的な非常勤職員と看做され、雇用関係に様々な問題が生じることを避けてためと考えられる。
 もう一つの理由は、この制度そのものが地域の中で潜在化している有為な人材を顕在化して、社会教育の指導者として活躍してもらうことを基本的な狙いとしていることを考えれば当然と言えよう。つまり、一人の任用期間をできるだけ短期間にして、様々な能力持つ多くの人々に活躍の機会を与え、地域の社会教育を活性化することこそが重要であると考えてのことであろう。
(3)職務内容
 社会教育指導員は、当該市町村教育委員会から委嘱を受けた社会教育の特定分野についての直接指導や学習相談に応ずることが重要な職務の一つとされている。
 特定分野とは成人教育、女性教育、青少年教育、高齢者教育などの対象別領域が考えられると共に、家庭教育、IT教育、消費者教育、健康教育、社会体育などの様々な内容別領域が考えられる。
 その他、PTA、子ども会等々の社会教育関係団体の育成や相談に応じることも、社会教育指導員に課せられた役割の一つである。
 このような社会教育指導員の職務内容を見ると、これまでともすれば、軽視或いは看過しがちであった学習内容の充実、深化を図り、多様化、高度化、専門家している地域住民の学習要求に応えるようにすることを指導員に期待していると言えよう。 
 以上のような社会教育指導員の性格は、あくまでも文部省(当時)が財政的な助成措置を講じた際のものであり、一般財源化された今日では、それぞれの市町村が独自性を出しなら運用されているので留意する必要がある。例えば、社会教育指導員が置かれている所も現在では、教育委員会事務局や少年自然の家のみならず、公民館や生涯学習センターなど様々な所に配置されて、地域の社会教育の振興に貢献している。
 
 
 
  参考文献
・河野重男他『新社会教育事典』第一法規、昭和58年
・加藤雅晴他『社会教育の展望』学文社、昭和63年
・『生涯学習概論ハンドブック』国立教育政策研究所社会教育実践研究センター、平成16年
 
 
 
 
 



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