登録/更新年月日:2013(平成25)年12月23日 |
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日本各地には公立図書館に準じた施設として公民館図書室があり、図書館的な活動を行っており、公立図書館が設置されていない市町村や地区での読書活動や住民への情報提供の一翼を担っている。公民館図書室は、図書館類似施設として比較的図書館に近い施設や人的構成を取っている施設と公民館の一室を利用した簡易的・小規模な図書館機能を持つ施設とに分かれる。本稿では秋田県立図書館がどうのように支援し、これらの施設や機能を活性化させたか、実際に行われた支援活動の状況と成果を紹介する。 秋田県内には394(平成23(2011)年度統計)の公民館があり内25の公民館に公民館図書室があり、図書館的な活動を行っている。この中で図書館類似的施設として、専任の職員を配置して運営を行っている館は数館であり、多くの公民館図書室では専任職員が配置されていない。また、同一の自治体の中に公立図書館が設置されているケースと単独で公民館図書室が設置されているケースがあり、この状況によっても運営や目的は異なるものとなっている。これらの施設は秋田県図書館協会に加盟しており、県立図書館ではすべての公民館図書室を訪問し、要望に応じて職員の研修や支援を行っている。訪問や研修の中で公民館図書室の課題として、公民館における図書室の役割の検討、予算が少ない中での資料収集の方法、地域ボランティアの活用等をアドバイスしている。これらの訪問により一定のアドバイスは可能であるが、年1回の訪問では、その成果を得ることが難しく、アドバイスも継続的に行うことは難しかった。そこで県立図書館ではこれらの施設の継続的な活性化を図るため支援制度を5年前から開始した。これは、改善を希望する図書館、公民館からの一定のテーマで希望を受け、市町村の図書館員公民館図書室職員と協議をしながら、施設の利用促進や環境改善を図るものである。この支援活動に一定の効果を収めるために、県立図書館側では1年間を通じて担当する職員を定め、市町村に定期的に連絡をし、必要に応じて訪問を行いながら支援を行う体制となっている。支援活動では始めに、状況をヒヤリングしながら課題の抽出を行い、さらに振興計画を策定し、その実践を支援しながら、次年度への課題把握を行う。この支援活動は、数年にわたって受けることが可能なため、2年、3年と希望する施設もある。特に比較的人員の乏しく、技術的な経験が少ない公民館図書室からの希望が数多くある。 br> |
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参考文献 |
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