登録/更新年月日:2007(平成19)年3月3日 |
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生涯学習NPOとは、学習者自身が自分たちで学びの場をつくったり、人々の学び活動を手助けする、市民主体の学習支援ボランティア組織である。例えば、福岡県の「むなかた自由大学」や東京都の「雑学大学」のような講座等の学習機会を提供する市民活動がある。学びたいことを、学びたいように、学びたいときに学べる場をつくり、他の人々と分かち合いたい。学習者が学習機会の利用者としてだけでなく、学習機会の提供者となる力をつけていく、言い換えると「学習者としての成熟」の結果であり、これも生涯学習の成果のひとつである。 市民が、生涯学習コミュニティづくりの一端を、自らの責任の伴った持続的活動によって担っていく。それが、生涯学習NPOの大きな働きのひとつである。NPOの先進国米国では、学習機会を提供するばかりでなく、そのような組織に情報を提供したり、コンサルタントをする団体もあり、生涯学習NPOも多様な展開がある。広島でもこのような動きがひろがっていけばという思いのもとに始められたのが「ラーニングネットひろしま」である。 ラーニングネットひろしまは、平成12(2000)年に、財団法人広島県女性会議が実施する、女性の社会参画能力育成講座「ひろしま女性大学」の修了者らを中心とした40〜50歳代の女性5人(コアメンバー)で設立された。生涯学習を切り口に、個人の自立と自己実現、社会参加、地域づくりなどに関心ある人たちとのネットワークをつくり、情報提供・相談、プログラム開発、新しい試みの提案などを行い、ひとり一人がエンパワーメント(力をつけること)していける場になることをめざしている。 ラーニングネットひろしまは、いわゆる組織というよりも、コアメンバーによるゆるやかなネットワークで、各メンバーがラーニングネットひろしまの活動として提案する事業を互いにパックアップし合うプロジェクト型の活動が中心である。会員制はとらず、プロジェクトごとにボランティアスタッフを公募して事業を展開している。実施する各事業の継続性よりも、先駆的試みを提案して行い、地域に普及・定着させていくことを試みていることが特徴である。 活動の拠点は、広島県西部に位置する広島市であるが、コアメンバーの一人が県東部の福山市に在住しているため、東部での活動を、ラーニングネットふくやまとして展開している。 br> |
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参考文献 |
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