登録/更新年月日:2006(平成18)年1月27日 |
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【説明】 リーダーシップとは、集団や組織の活動目的を達成するために、参加メンバーをまとめながら目標を効果的に達成するはたらきを指す。計画した目標を達成するためにメンバー間の人間関係をよりよくまとめ、目標課題を効果的に解決していく力を発揮する人をリーダーと呼んでいる。集団や組織によってリーダーをあらかじめ決めているところもあれば、自由なグループ活動の中で自然発生的にリーダーシップを発揮する人が現れてくる場合もある。いずれにしても、リーダーシップを効果的に発揮する機能をつかさどる能力をもっている人が役割と責任をはたすのである。 リーダーシップ発揮のはたらきは大別すると2つの機能がある。集団活動の課題と目標を解決していくためのはたらきと、人間関係を円滑に保ち集団がまとまって活動していけるようにはたらく機能とである。このはたらきを効果的に発揮するためには、リーダーの立場に立つ人がどんな場面でも適宜効果的なリーダーシップを発揮できるような能力を備えている必要がある。 指導的な立場になる人が身につける基礎的な能力は、学習や研修によって身につける後天的な能力である。よくリーダーシップの能力がないとあきらめる人がいるが、決してリーダーシップの能力は先天的な才能ではなく、学習や研修によって体得する能力である。それには、3つの能力が求められる。 第1はグループ活動に自分自身がコミットする態度 第2は人間関係の対話力 第3は課題解決への創意工夫の能力 である。 コミットする態度とは、自分が自ら積極的に集団活動に参加して貢献しようという強い意志をもった情熱的な態度である。いわばやる気をもった積極的態度である。対話力とは対人関係のコミュニケーションの能力を指し、的確に自己表現をして全員に届けるコミュニケーションの伝達技能をもち、全員の意見を十分に傾聴して理解できる能力である。いわば説得的コミュニケーションとフィードバックの技術を備えた対人関係力である。課題解決への創意工夫の能力は、課題の内容を分析する力や解決への決断力と実行力を体得することである。 研修プログラムには、この3つの能力を体得する学習が含まれるのは当然であるが、効果的な学習方法としては合宿のトレーニングや連続講座で相互学習の機会をもちながら集団力動のあり方や人間関係の問題を学習していく。合宿トレーニングは寝食をともにする共同生活の中で、人間交流を深め相互学習の過程の中から自らの態度の変化や技能の向上をめざすものである。集団理論と集団過程、人間関係の形成プロセス、集団組織運営に必要な知識と技能、組織論などを討議と講義を重ねながら、実習を交えて体験学習をしていくのである。この方法は詰め込み主義の知識注入型の研修と違って、場面に応じて柔軟に対応していく能力を自らの判断と行動力で体得していくもので協同的体験学習である。 また、集団の発達段階において、初期の段階には先導的な主導型のリーダーシップを発揮し、混乱してくる段階には助言者的なタイプになり、行動規範が形成してくると支援的になり、成熟段階には合意形成の助言者的リーダーシップを発揮するように学習していくのである。 br> |
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参考文献 |
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