登録/更新年月日:2014(平成26)年1月11日 |
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戦後の博物館法制の基本は、昭和22(1947)年から昭和26(1951)年にかけて、教育基本法、教育委員会法、社会教育法、博物館法が制定され定められた。これらの法で博物館は、教育委員会が所管する社会教育機関として位置づけられた。文部省は、昭和30(1955)年までに、同省が所管する科学博物館と国立近代美術館を設置するとともに、文化財保護法の制定や文化財保護委員会の設置、その付属機関としての国立博物館及び文化財研究所の位置づけを行った。更に、博物館法の規定する学芸員のための講習の実施や公立博物館の施設設備費の補助等、様々な環境の醸成を行った。 博物館は、国の高度経済成長を背景にした地方開発とともに、全国で増加する。博物館が増加する中、昭和40(1965)年に国立社会教育研修所が設置され、翌年に同研修所で第1回学芸員研修が実施され、昭和43(1968)年には文化庁が設置される。 博物館の数は、社会教育調査をはじめた昭和30(1955)年度から平成20(2008)年度まで安定した伸びを続けてきたが、平成23(2011)年度に初めて減少した。登録博物館と博物館相当施設は、調査以来、安定して緩やかな伸びを示しており、これまで一度も減少したことがない。一方、博物館類似施設は、社会教育調査の調査対象に加わった昭和62(1987)年度の時点で、すでに登録博物館と博物館相当施設の約2倍あり、その後も急激な増加を続け、平成11(1999)年度の調査では登録博物館と博物館相当施設の約4倍に増加し、平成20(2008)年度まで増加傾向は続いた。しかし、平成23(2011)年度の調査で初めて減少している。 博物館の入館者数は、平成7(1995)年度にピークを迎えた後、平成13(2001)年度まで減少し、その後、平成19(2007)年度まで一時的に微増するが、平成22(2010)年度に再び減少している。登録博物館と博物館相当施設では、昭和42(1967)年度から昭和55(1980)年度まで、急激に入館者数が伸びている。昭和41(1966)年に国立社会教育研修所で第1回学芸員研修が行われ、昭和43(1968)年には、文部省文化局と文化財保護委員会が一緒になり、文部省の外局として文化庁が設置され、昭和45(1970)年には、世界万国博覧会が開催された。博物館類似施設では、調査に加わった昭和61(1986)年度から平成10(1998)年度まで増加するが、その後、平成19(2007)年度の微増を除けば、平成22(2010)年度まで減少傾向が続いている。 博物館の職員数は、平成23(2011)年度から、調査項目に指定管理者職員が加えられたことにより、社会教育調査をはじめた昭和30(1955)年度以降、増加を続けている。博物館類似施設では、平成11(1999)年度まで、急激に職員数が増加するが、平成11(1999)年度以降、専任職員が減少し、平成20(2008)年度以降、非常勤職員も減少する。専任職員は、登録博物館と博物館相当施設においても、平成17(2005)年度以降、減少が続いている。 br> |
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参考文献 ・財団法人日本博物館協会『日本の博物館総合調査研究報告書(平成20年度)』財団法人日本博物館協会、2009年 ・工藤朝博『戦後の博物館施策と博物館の入館者数、職員数、施設数の変化ー社会教育調査、日本博物館協会の調査結果よりー』時系列データによる日本の博物館の動態分析、2013年 |
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