登録/更新年月日:2013(平成25)年12月28日 |
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【経緯】 子供たちが放課後に安全に安心して活動できるための居場所づくりとして、平成19(2007)年度から国の補助事業により、学校の余裕教室や公民館等を活用した放課後子供教室が市町村で開設されている。放課後子供教室では、地域住民の参画のもと、学習、体験、交流、遊びなどの活動を行っているが、地域によっては人材の確保が難しく、活動内容がマンネリ化しているという実態がある。 このため広島県教育委員会では、平成23(2011)年度から、活動内容の充実・活性化とともに、大学生の社会貢献活動への参加の支援として、大学生のボランティアチーム「ワクワク学び隊」の派遣を行っている。 【内容】 活動内容は、実験、工作、英会話、音楽、レクリエーション、人形劇、ヒップホップダンス、読み聞かせ、学習指導など多様であり、サークルでの活動内容やゼミ・研究室での研究内容、個人の特技などを活かした活動となっている。 派遣までの事務的な流れとしては、大きくは、ボランティアチームの登録(活動内容、活動可能な時期、活動可能な地域等を記入したエントリーシートの提出)、市町村への登録チームの情報提供、市町村からの派遣申請、日程調整等のマッチング、派遣の順となる。県立生涯学習センターが事務を行っており、登録や派遣申請は随時受け付けている。登録の後、大学生にボランティア活動をするに当たってのお願いなどを示した「ワクワク学び隊活動の手引き」を配布し、活動する際の参考としてもらっている。 経費については、大学生への報酬はなく、交通費を市町村が負担し、県は活動に当たっての傷害及び損害賠償の保険料を負担している。また、工作の材料費などを伴う場合は、参加者から実費を徴収するか市町村が負担している。 登録については、大学の窓口や関係者を通して大学生に広報しているが、チームの結成については大きく、1)既存のサークル、2)ゼミ・研究室、3)新規結成、の3つのパターンがある。 年度末には、自分たちの活動が社会的に意義のあることを再確認し今後の取組の参考としてもらうため、ポスターセッションや意見交流会などの実践交流会を開催している。その際、放課後子供教室コーディネーター等研修会と兼ねることにより、コーディネーターや市町村担当職員に「ワクワク学び隊」の活動を知ってもらうとともに、大学生と放課後子供教室に関わる大人との交流を図ることによる活動の充実・活性化を図ることを目的としている。 【成果と課題】 派遣後に、放課後子供教室のスタッフと大学生の両方にアンケート調査を行っているが、いずれも「活動の満足度」が高く、今後のスタッフからの受入希望や、大学生の活動希望はほぼ100%となっている。特に、教員を志望している大学生にとっては子供に接する貴重な機会となっている。 事業2年目であった平成24(2012)年度の実績は、登録チームが23チーム、登録人数は365人、所属大学は10大学であった。登録した23チームすべてが派遣されており、派遣回数は139回、国の補助により放課後子供教室を開設している19市町村のうち16市町村に派遣している。 市町村から派遣申請があったものの日程が合わず派遣できなかったのが14件あり、できるだけ市町村からの申請に応えられるよう、チームの登録数を増やすことなどが課題となっている。 br> |
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参考文献 ・広島県教育委員会『大学生ボランティアチーム「ワクワク学び隊」派遣による活動の実際』平成25年3月 |
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