登録/更新年月日:2006(平成18)年7月19日 |
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海外の生涯学習に関する情報を収集するには、生涯学習の推進に積極的な国際機関の発信する情報を調べることが効率的である。特に、制度面や政府の取組については、インターネット上に設けられた各機関のサイトを検索することで、短時間に多くの情報を入手できることが少なくない。以下では、ユネスコ、OECD及びEU(欧州連合)の生涯学習に関する情報源としての特徴について述べる。 1) 情報源としてのユネスコ 国際連合の専門機関であるユネスコは、加盟国数(2005年3月時点で191か国)から見ると教育に関連する最大規模の国際機関である。ユネスコでは、教育に関する情報の収集・発信を主要な役割の一つとしており、加盟国の多さから、各国の生涯学習に関する情報源として貴重な役割を果たしている。 例えば、インターネット上に設けられた同機関の教育情報関連サイトでは、就学前教育から初等中等教育、高等教育、識字教育、障害のある児童・生徒等を対象とした教育、教育における文化及び言語の多様性等に関する各国の様々な情報が公表されている。このほか、ユネスコ統計局(UIS)は就学状況や教職員、留学生、教育財政など基礎的な教育統計、並びに科学技術統計、文化統計、非識字に関する統計をインターネット上で公表している。また、国際教育局(IBE)は、161か国(2006年3月時点)の教育制度の概要や教育事情に関して英語あるいはフランス語で記述された情報をインターネット上で公表している。 2) 情報源としてのOECD OECDは、創設当初から加盟各国の教育政策を支援する重要な情報源の役割を果たしており、1970年代のリカレント教育に関する調査研究の成果は、その代表的な事例といえる。現在は、各加盟国における教育政策の立案に資することを目的として教育統計の開発を積極的に進め、刊行物及びインターネット上で公表している。また、就学前教育から高等教育や成人教育の様々な分野の特定の課題に関して各国の状況を調査分析した結果など、制度面、政策面に関する情報もインターネット上で公表している。 3) 情報源としてのEU(欧州連合) 欧州25か国の国家連合体であるEUは、学校教育や大学教育、成人教育、言語教育、情報通信の活用等を対象とする総合的な教育交流計画の一環として、加盟各国による教育関連情報ネットワークであるEurydiceを設け、欧州各国の教育に関する情報の収集及び発信を行っている。その主要な成果のひとつである主題別比較では生涯学習が主題の一つとして定められており、17か国について定義や目的、政策等の分析結果がインターネット上で公表されている。このほか、非加盟の欧州5か国を含む計30か国の教育制度全般を網羅したデーターベースEurybaseでは、各国の制度や取組が比較できるように教育段階や分野別に各国共通の柱立てが設けられ、英語による詳細な解説が行われている。 br> |
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参考文献 ・UNESCO, http://portal.unesco.org/en/ev.php-URL_ID=3328&URL_DO=DO_ TOPIC&URL_SECTION=201.html, (2006年5月31日参照). ・OECD, http://www.oecd.org/topic/0,2686,en_2649_37455_1_1_1_1_37455,00.html (2006年5月31日参照). ・Eurydice, http://www.eurydice.org(2006年5月31日参照). |
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