生涯学習研究e事典
 
登録/更新年月日:2006(平成18)年1月27日
 
 

北海道の生涯学習支援の情報化 (ほっかいどうのしょうがいがくしゅうしえんのじょうほうか)

informationization about support for lifelong learning in Hokkaido
キーワード : 生涯学習eソサエティ、eラーニング、生涯学習に関する世論調査、第2次北海道生涯学習推進基本構想、遠隔学習
佐久間章(さくまあきら)
2.事例「北海道における生涯学習支援の情報化」
  
 
 
 
  1)eラーニングによる人材育成支援モデル事業(北海道eラーニング人材育成協議会)
 若者のフリーター、ニートが社会問題化している今日、平成17(2005)年度より文部科学省が経済産業省、厚生労働省と連携し、eラーニングを活用して、学生やフリーター等が手軽に学び直しや職業能力の向上ができるよう「eラーニングによる人材育成支援モデル事業」を、全国17箇所の中から、北海道が5カ所の採択の一つに選定され、実施することとなった。
 主な事業内容は、職業意識の醸成及び職業能力の向上を図る学習素材、いわゆるコンテンツの作成と地域における学習実施体制の整備であり、本道においては、若者の職業意識や就業率を向上させ、さらには学習機会提供の地域間格差を解消し、生涯学習の環境整備の促進が期待されるところである。
 実施主体である「北海道eラーニング人材育成協議会」は、教育庁及び道経済部の関係各課をはじめ、ジョブカフェなど若者の育成や教育に関わる機関・団体等により組織されている。協議会では、事業を円滑に推進するためワーキンググループを設置し、ニートやフリーター予防の観点から、高校生・大学生等を主対象にニート予防や就業意識の高揚を図るコンテンツの制作と、学習実施体制の整備について取り組むこととしている。
 具体的には、「就労意識の向上コース」と「夢実現支援コース」の2本のコンテンツを作成し、本道及び他の県で作成したコンテンツをインターネットを通じて配信するとともに学習相談窓口の設置や学習支援等を行うチューターの配置等を行うこととしている。こうした取組により、若者の就業意識が向上し、本道の経済状況の改善の一助とするとともに、北海道における今後の遠隔学習のあり方についても、成果が得られるものと期待を寄せている。
2)ネット塾きたひろ「net mama papa 読み聞かせ講座」 (北広島市図書館)
 小さな子を持つ母親にとって、外出はたいへんな苦労を要し、何か学びたいと思っても、講座を連続して受講することは至難の業と言わざるを得ない。また、働き盛りの父親にとっても同じことが言える。こうした状況に北広島市図書館では、この世代の親のインターネット普及率が非常に高いところに目をつけ、ネットやEメールを活用した読み聞かせ講座を企画・実施している。
 教材の絵本は自宅に直接配達し、レポートはメールで提出する。自宅にいながら、時間を気にせずに絵本や読み聞かせの体験学習ができるというものである。
 対象は、乳幼児を持つ母親・父親で、おはなし会等で活動経験のない人、また自宅のパソコンで、インターネット検索・Eメール・ワード文書作成が可能で、さらには、スクーリングに参加することが可能な人としている。
 講座は、3月から8月末までの約6ヶ月間を4回に分けて行い、受講生は全部で4度のレポートを提出する。
 
 
 
  参考文献
・北広島市図書館 http://www.lib.city.kitahiroshima.hokkaido.jp/lib/、平成17(2005)年10月12日参照
 
 
 
 
  



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