登録/更新年月日:2012(平成24)年2月11日 |
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地方分権改革や大規模な市町村合併などの影響を受け、都道府県の生涯学習推進の中心機関として位置付けられている生涯学習推進センターの役割や機能の再検討が求められている。とくに近年では、教育委員会行政だけではなく総合行政が生涯学習を推進する事例も散見されるようになっており、従来の生涯学習推進センターの制度的位置づけや役割を越えた活動が求められるようになっているともいえよう。 広島県の場合でいえば、それまで市町村の生涯学習・社会教育関係職員の研修を担っていた教育事務所内の生涯学習課やそこに駐在していた社会教育主事(派遣社会教育主事)が廃止になったことにより、広島県立生涯学習センターの指導者養成・研修の拡充が、大きな課題となっている。とくに、生涯学習推進センターは、単に生涯学習機会を提供するだけなく、各市町村の状況や地域特性に即した新たな学習機会の創造を牽引する役割を果たさねばならない。そのため同センターは、現代的課題・地域課題解決のため学習機会を研究・開発し、モデル事業を実施していくとともに、市町村の生涯学習・社会教育関係職員の専門的知識・技能を深め、指導力向上を図る研修活動も充実させようとしている。 ここでは、広島県の社会教育関係職員、とくに広島県立生涯学習センターが実施している「広島県生涯学習振興・社会教育関係職員等研修、なかでも初級研修をとりあげ、社会教育関係職員の研修成果や今後の課題について述べることとする。なお、広島県立生涯学習センターが実施している概要については、図1「生涯学習振興・社会教育関係職員等研修の概要」にまとめている。 この初級研修では、生涯学習振興・社会教育行政に初めて携わる職員を主な対象者とし、職務上必要な基礎的な知識・技能だけでなく、実際に学習プログラム立案のグループ演習をおこない基礎的な技能を習得することをねらいとしている。受講後の感想でも、4、5人のグループで学習プログラムを練る演習を通じ、学んだ手法や気づきを実際に職場で生かせたとか、演習の仲間や支援者からの助言により、職務に対する全般的なやる気や使命感、自信の獲得につながったなどの声が寄せられている。また、職務経験が3年以上の受講者には、習得した学習プログラム開発のスキルを具体的に活用して業務改善をはかったり、課内の研修に活用したりするなどの成果もあらわれている。 br> 添付資料:図1「広島県生涯学習振興・社会教育関係職員等研修の概要」 |
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参考文献 ・国立教育政策研究所社会教育実践研究センター『生涯学習推進センター等の新たな役割に関する調査研究報告書』(平成21年度社会教育事業の開発・展開に関する調査研究事業)2009年 |
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