登録/更新年月日:2014(平成26)年1月11日 |
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【意義】 科学技術基本法第9条第1項に基づき政府が定める、科学技術の振興に関する基本的な計画。平成8(1996)年に第1期の5カ年計画が策定された。現在の第4期計画は、平成23(2011)年8月19日に閣議決定され、平成23年度から27年度までの5年間を対象としている。 この計画は、(1)研究開発の推進に関する総合的な方針、(2)研究施設の整備など研究開発の推進のための環境の整備に関し、政府が総合的かつ計画的に講ずべき施策、その他必要な事項について定めることとされている(第9条第2項)。計画を定め、又はこれを変更しようとするときは、あらかじめ、総合科学技術会議の議を経なければならない(同条第3項、第4項)。 【計画の概要】 本計画においては、まず第1章において、第3期計画までの実績を評価し、目指すべき国の姿を整理したうえで、今後の科学技術政策の基本方針を次の3つに集約している。 (1)「科学技術イノベーション政策」の一体的推進 (2)「人材とそれを支える組織の役割」の一層の重視 (3)「社会とともに創り進める政策」の実現 本計画の基本認識において特記すべき事柄としては、 1)「科学技術政策」から科学技術政策とイノベーション政策を一体的に推進する「科学技術イノベーション政策」への転換 2)分野を特定して重点的に研究開発を進める「重点分野特定型」から、国として取り組むべき重要課題を設定して実効性のある研究開発を推進する「課題達成型」への政策転換 3)「課題達成型」科学技術イノベーションとボトムアップの「基礎研究」を、政策推進の両輪として位置付けること 4)人材育成と組織の役割の重視 5)科学技術コミュニケーションなど科学技術と社会との関係性の重視 などを挙げることができる。 これを受けて、第2章及び第3章においては「課題達成型」施策について、第4章では基礎研究及び人材育成施策について、第5章においては「社会とともに創り進める政策」の展開について記述している。 なお、研究開発投資については、2020年度までに官民合わせて対GDP比4%以上に、そのうち政府研究開発投資の対GDP比を1%にする(計画期間5年間で総額25兆円規模)ことを目指すことが盛り込まれている。 【生涯学習の観点から見た第4期計画】 第4期計画においては、東日本大震災の経験を踏まえ、光と影のすべてを率直に明らかにして社会と正面から向き合おうとする科学技術政策の姿勢を伺うことができる。その具体的な取組みとして、計画では、「社会とともに創り進める政策」の中で、 1)政策の企画立案及び推進への国民参画の推進 2)倫理的・法的・社会的課題への対応 3)社会と科学技術イノベーション政策とをつなぐ人材の養成確保 4)科学技術コミュニケーション活動の推進 を挙げている。 ごく普通の市民のごく日常的な営みまでが既に科学技術の進歩と分かちがたく結びついている今日、「科学者の社会的責任」には極めて重いものがあるが、同時に、科学技術の「専門家のコミュニティ」の外にいる市民も、その中で生起している事柄について無関心でいることはできない。そこにおいては、生涯学習の発想と社会教育の手法が極めて有効であると考えられる。特に、大学・研究機関や博物館は、科学技術コミュニケーション活動の中核として、積極的な役割を果たすことが期待される。 br> |
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参考文献 ・科学技術基本計画:http://www.mext.go.jp/a_menu/kagaku/kihon/main5_a4.htm |
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