生涯学習研究e事典
 
登録/更新年月日:2009(平成21)年8月27日
 
 

学校図書館 (がっこうとしょかん)

school library
キーワード : 学校図書館、学校図書館の目的と役割、学習情報センター、司書教諭、学校図書館法
平久江祐司(ひらくえゆうじ)
2.学校図書館司書教諭
  
 
 
 
  【定義等】
 司書教諭とは,学校図書館法第5条に規定される学校図書館の専門的職務を掌り,学校図書館司書教諭講習規程による科目を修得して任命権者から司書教諭の発令を受けた教諭(主幹教諭,指導教諭を含む)である。
【説明】
 現在,学校図書館には,地域によって名称は異なるが,概ね図書館主任,司書教諭,図書館担当(係)教諭,学校図書館事務職員(学校司書)などの図書館担当者がいる。これらの教職員の中で学校図書館法に規定される学校図書館の専門的職員は司書教諭だけである。司書教諭は,学校図書館司書教諭講習規程による科目を修得し,司書教諭資格を取得した教諭が任命権者の発令を受けてなる充(あ)て職である。司書教諭の職務内容は,予算・運営計画の立案・調査統計の実施などの「総務的(管理的)職務」,図書館資料の収集・分類・整理などの「整理的(技術的)職務」,貸出・閲覧・参考業務などの「奉仕的職務」,利用指導・読書指導・委員会指導などの「教育指導的職務」など多岐にわたっており,これらの職務の遂行に当たっては図書館担当者間の役割分担を明確にするなど組織的運営が必要である。
 こうした学校図書館の管理運営の中心となる司書教諭の発令については,昭和28(1953)年の学校図書館法制定時には,司書教諭の有資格者が養成されるまでの間の経過措置として,「学校には,当分の間,第5条第1項の規定にかかわらず,司書教諭を置かないことができる」という附則が付されていた。この附則は,その後も撤廃されることなく,長い間司書教諭が発令されない状況が続き,学校図書館の発展に大きな影を落とすことになった。この附則は,平成9(1997)年同法の一部改正により撤廃され,平成15(2003)年4月以降12学級以上の学校には司書教諭が必置されることになった。しかし,この改正は一部にとどまるものであったために,衆参議院ともに6項目からなる附帯決議がなされ,改正後に残された課題も示されている。また,この改正を受けて学校図書館司書教諭講習規程も改訂され,「学校経営と学校図書館」「学校図書館メディアの構成」「学習指導と学校図書館」「読書と豊かな人間性」「情報メディアの活用」の5科目(10単位)の科目構成となり,講習内容の現代化が図られている。しかし,こうした講習科目には,実習・演習科目が含まれていないことや「司書科目」との単位互換など検討すべき課題が残されている。
 現在の司書教諭の発令状況については,文部科学省が毎年実施する「学校図書館の現状に関する調査」(平成20年度)によれば, 12学級以上の学校への司書教諭の発令状況(カッコ内は全学校に占める割合)は,小学校99%(62%),中学校98%(60%),高等学校95%(82%)となっており,12学級以上の学校への司書教諭の発令はほぼ達成されてはいるものの,11学級以下の小規模校における司書教諭の発令が今後の課題となっている。これは,正規,専門,専任の学校図書館事務職員(学校司書)の配置とともに,いわゆる学校図書館の人の問題として最大の行政的課題となっている。
 
 
 
  参考文献
 
 
 
 
  



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